i2s出力怪造カードの勧め(5)


前々回の書き込みで、apuが音楽再生に最適である理由を7つ挙げました。
①必要十分なハード性能、②ディスプレイ用のチップレス、③内蔵イーサネット3端子構成、④12VDC電源、⑤最適なサイズ(16cm×2)、⑥None Windows、そして、⑦シリアル端子 です。

一つ重要なポイントを指摘するのを忘れていました。GPIOが使えることです。

GPIOはGeneral-purpose input/output (汎用入出力)の略で、コンピュータボードが外界と接続するためのピン端子。この端子を使って、SoC、マイコンなどのボードが外部のハードウェアと直接信号をやり取り出来ます。
BBBやラズパイでこの端子を使って音楽信号を直接da変換チップに送る試みがされ、結果が良好であったため、ラズパイではPCを使う音楽再生の方法の一つとして定着しています。この時の信号のやりとり方法として、i2sというCDプレーヤなどの内部で基板間を繫ぐ方式がつかわれています。
i2sについてはこのサイトで何回も取り上げていますので、解説は省略します。DA変換部分で適切に使われるならハード的には最も高音質化を図ることのできるインターフォースです。

GPIOはマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、インタフェースデバイスのような組み込み型のシステムで外部とのやり取りを行なうためのものですので、主にSoC、マイコンなどで利用され、汎用のインテルアーキテクチュアのハードで使われることは少ないです。例外がAPUです。
APUはネットワーク関連のハードを構成するための素材として使われることが多いようです。関連のハードウェアの素材として利用されることになります。単独でコンピュータとして使われるということは殆ど無いのでしょう。何らかの外部機器と接続して、機能を果たすわけです。この時、様々な外部機器と柔軟に接続するために、GPIOを使って対応することになり。GPIOの存在は不可欠となります。



この写真の画面左下の10×2=20のピンがAPUのGPIO端子です。レイアウト図では下のように表記されています。



この20本の中の4本をLRCLK、SCLK、DATA、GRUNDに設定して、DACチップと繫ぐことが出来れば良いわけです。問題はソフトということになります。
というわけで、APUのGPIOについて調べてみました。
実は、前回の書き込みでファームリリース情報ページにDocumentationという、apu関連のドキュメントを纏めて紹介する部分があることをご紹介したのですが、その中に

GPIO guide - quick guide how to manipulate GPIOs from Linux sysfs
という説明があったのですよね。
これからの書き込みはそのページの内容の紹介です。

Linuxには、pinctrl_amdというGPIOコントローラーを処理するモジュールがあります。このモジュールには Linux 4.10.0.1バージョン以降、ACPIサポートが追加されました。この結果、sysfc(カーネル内の疑似ファイルシステム)を介して、カーネルサブシステム、ハードウェアデバイス、および関連するデバイスドライバーに関する情報を操作出来るようになりました。APUの場合、次のような機能があります。

  • mPCIe resets
  • WLAN disable on mPCIe slots
  • SIM swaps
  • LEDs
  • S1 switch(SDカード挿入口の近くにあり、標準のケースであれば外から操作出来ます)

これらの機能はコンソールからコマンドを使い、確認出来ます。

例えばLEDであれば

[root@archlinux ~]# ls /sys/class/leds/
apu2:green:led1  apu2:green:led3  apu:green:2  apu:simswap
apu2:green:led2  apu:green:1      apu:green:3  mmc0::

そして

[root@archlinux ~]# ls /sys/class/leds/apu2\:green\:led1
brightness  device  max_brightness  power  subsystem  trigger  uevent

そして

[root@archlinux ~]# cat /sys/class/leds/apu2\:green\:led1/brightness
255

という具合に内容を見ることができます。
GPIOコントローラーはオンまたはオフ(0または1)のみをサポートするようです。従って、

[root@archlinux ~]# echo 1 > /sys/class/leds/apu2\:green\:led1/brightness
[root@archlinux ~]# echo 0 > /sys/class/leds/apu2\:green\:led1/brightness

でLEDをオン/オフ出来ます。
以上、lsでの表示結果は僕の環境での結果です。この辺りはハードとファームの版数で変わるとありましたので、別のハードでは同じ結果にはならないと思います(実際、解説されている内容と僕の環境での結果は異なりました)。

さて、GPIO guideはこの後S1 Switchの使い方やコントロール対象外のピンの操作方法などの解説が続くのですが、マニアックすぎるので、この位にしておきます。もっともS1 Switchはこれを使って電源オフができれば便利かなと思いました。多分、多少のシェルスクリプトプログラミングで出来ると思います。

実は同じようなことがラズパイなどでも出来ます。多分、同じ仕組み(GPIO機能+linux対応ドライバ)ですね。
ということはラズパイのGPIOを使った音楽再生用ドライバをAPU用linuxに持ってくるということも出来るのではないかと思います。もちろん移植するということですが。誰かやりませんかね。
APUにラズパイ用のHAT型の基板を繫ごうという人はいないだろうから、HDMI接続かベーシックなレベルでのi2s接続だけで十分だと思います。そうなると、rpi-dacとhifiberry-dac位で十分なので、可能性はあると思います。

日本語で何か情報はないかなと捜してみました。ラズパイ関連のものは結構ありますね。ここにラズパイのクロックを外部におくためにGPIO出力モジュールを修正する方法が詳述されています。英文も捜せば、更に情報はいろいろあるでしょう。

さて、ここで少し脱線します。Windowsでの怪造サウンドカードの音質について。
このカード、最初の試行実験はmoctさんとkomaさんで行なわれました。お二人とも完全なLinux使いで、Windowsは全く使っていらしゃらない。当然、音はLinuxで確認するということになります。
僕がお二人からこの試行実験に誘われた理由の一つはWindowsでの確認がとれることです。かなりLinuxよりではありますが、一応、WindowsとLinuxの両刀使いですので、客観的に評価出来るだろうという理由で参加しました。

Windowsでの怪造サウンドカードの評価については、「謎のピンク i2s Bridge ボード」、「インテルアーキ用i2s出力怪造カードの勧め」に書いた通りです。このカードはLinuxで使うより、Windowsで使うのが正解ではないかと思います。例えば、arch linux の怪造サウンドカードの音はapu2+smpd aoeの音は良い勝負です。あとは好みや聞く音楽でどちらをとるか決めるということになると思います。これに対して、僕のWindows環境では怪造サウンドカードの音は全てに対して上回ります。良いと評判の「Dirrete4+逢瀬ak4499dac」の組み合わせや、今でも使っている「xspdif+キツネdac」の組み合わせと比較しても、怪造カードが上回ります。
Windowsなんか使っていないで、Linuxを使えと言われそうですが、映像関連のソースを聞く時は Windowsになるのですよね。最近、YouTubeで欧米の演奏会の映像がいろいろ公開されるようになりました。これを良い音で聞くには怪造サウンドカードがお勧めです。画面もそれなりの画質ですので、ある程度の大きさのディスプレイで表示すれば、リモートでのコンサート気分は十分味わえます。

さて、脱線はお終い。



とここまで書いて、上のapuハードとサウンドカードの接続を改めて眺めました。「なんだ、GPIOなんて、使う必要ないなぁ」と気がついた。

仮設ですので、超雑然としていますが、電源供給を含めて音を出している全体構成の写真です。ご覧の通り、怪造カードとAPU2はminiPCIE端子からPCIE変換カードを使い、接続されています。怪造カードのi2s信号はそのままhdmi変換基板を使い、dacに送られています。というわけで、GPIOが登場する余地は無いのですよね。高音質化のボイントは電源となりそうです。

ご覧のように全体構成の半分以上は電源です。投資額もスペースも。

画面下部、上部中央と上部右端が電源ですね。下部は12Vdc、上部中央と上部右端は5Vdc。12Vがapu2本体と怪造サウンドカード(miniPCIEtoPCIE変換カード)用、5VがHDMI変換基板用です。
どちらの電源もDC ARROWを改造し、入力させる電源をトランス電源から、スイッチング電源に変更する方式をとるものです。SMPD R&Dクラブの電源スレッドで議論されていたもので、DC Yarrowと呼ばれています(かなり長いスレッドですので、2019年秋ころの記事を捜す必要があります)。ジャイアンさんのサイトにも記事が公開されています(こちらもリンク先以外に2019年秋の記事もあります) 。

写真の12Vの電源基板はkomaさんが製作されたものです(熊電源と呼びます)。上記のDC Yarrow電源と同じく、スイッチング電源の電圧をダウンコンバートして使うというコンセプトです。詳細はkomaさんサイトに情報がありますので、そちらで捜してみてください。
熊電源はapu用にとことんチューニングして作られています。これが素晴らしい音がします。上記のリンク先にあるDC Yarrow電源も使ったことはありますが、熊電源をapuに繫ぐと、オーディオ的な静けさのレベルがまるで異なるという感じがします。クラシックの音楽で休止符の部分がとても印象的に聞こえます。また楽器の音がとてもリアルで演奏者がそこにいるという感じが凄いです。
ご覧のようにパソコンのスイッチングタイプの19Vバッテリーのdc出力をそのまま入れているわけですが、この基板を通して電圧変換した後の音はオーディオ的には別物ですね。

HDMI変換基板へのdc5Vも同じくkomaさんが製作されたものを使っています。こちらの熊電源は上記のチューニング前の電源基板ですが、結構、効果的だと思っています。dc12Vをダイアトロンのスイッチング電源からとっているの大きい理由ですかね。まあ、しかし、20ドル程度の基板に、合せて、その一桁上の数字となるお値段の電源を使っていることになります。ここがdacへの出力の最終拠点となるので、贅を尽くしたというわけです(と言っても、最近の超高額なオーディオ機器と比較すれば、泡のようなものですが^^;;;)。

以上、apuと怪造カードの周辺をどうしているかのご紹介でした。
ちなみに、12V熊電源が入っている箱ですが、2018年 International Sake Challeneでどうどうの金メダルを受賞した蓬莱が入っていた箱です。もちろん、本体は美味しく飲み、箱を有効活用しましたです。

(PC_Audio)   2021/03/27

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i2s出力怪造カードの勧め(4)


前回、apuのminiPCIEに接続し、16xPCIEに変換し、PCIEボードを繫ぐためのアダプターを二つ紹介し

「ご覧のように基板側はminiUSB端子を使っています。入手先はアマゾンとbanggood。リンク先を見るとこの二つは同じもののように見えます。ところが、アマゾンのものは繋がるようですが、banggoodのものは駄目です。 何故、このよう差がでるのか原因は不明です。 従って、このタイプのものを選ぶ時は注意されることが賢明かと思います。」

と書きましたが、両方共、問題なく繋がることが分かりました。原因はAPU側にあり、BIOSファームウェアを最新にすることにより対応できるようです。誤記をお詫び申し上げます。訂正しておきました。

従って、古いAPUをお持ち方は最新のファームに更新が必要です。このファームの更新のやり方の記述はPC ENGINES本社のサイトにあるのですが、分かりにくく、簡単に出来るというものではありません。
というわけで、その辺りを解説します。

上記の変換アダプターの接続状況については、スレッドで議論をしました。この中で、僕の環境では動かないが、komaさんの実験では動作し、またudosanさんやknkn59さんのapuでは動くという報告がありました。怪しい中華製アダプターですので、同じ会社の製品という確証はなく、原因はそのあたりあるのかなと推定していましたが、これが間違いだったようです。

実は、最初はapu側に原因がある可能性はあるなと思っていたのですが、僕の環境でこのアダプターをi9に繫いでも駄目だったので、これに引っ張られて、アダプター側を疑い続けたのが間違いでした。i9に繫ぐ時はオリジナルのケーブルは使えないので、ケーブルを変えたのですが、USB3.0で無いものを使ってしまい、駄目だったということだったのでしょう。
apu側を疑うとなるとbiosファーム位しかないです。しかし、このapuのbiosファームの更新は大変だということを知っていので、躊躇していたのもマズかったですね。ファーム更新を以前やったことがありますが、その時はapuの日本代理店があり、代理店のサイトにbios更新のための情報もありました。今や、その会社も無くなり、サイトも消滅しています。どうやって更新すればよいのか、更に大変になっています。

という訳で、備忘録をかね、apuのbiosファームの更新について書き残しておきます。

apuのbiosファームの更新の情報はPC ENGINES本社のサイトにあります。ここです。ここに辿り着くのは楽ではありませんでした。
サイトのトップから製品名(apu/apu2)をクリックして、Firmware項目のcorebootというリンクをクリックすれば、行けます。何でcorebootがファーム更新とつながるのか普通は分かりません。従って、ここに辿り着くのはなかなか大変です。
リンク先のページにapu biosファームウェアのリリース情報があります。最新が v4.13.0.xで、頻繁に更新されていますね。最新版v4.13.0.4のリリースノートを見てみると

Known issues:

- apuled driver doesn't work in FreeBSD. Check the GPIOs document for workaround.
- some PCIe cards are not detected on certain OSes and/or in certain mPCIe slots. Check the mPCIe modules document for solution/workaround.
- booting with 2 USB 3.x sticks plugged in apu4 sometimes results in detecting only 1 stick
- certain USB 3.x sticks happen to not appear in boot menu
- booting Xen is unstable

二番目が今回の問題、そのものズバリですね。最初から「このページを見つけるべし」でした。しかし、Known issuesだから、まだ完全には解決していないということなのでしょう。

このページでビックリしたのはapuはapu6まであるのですね。知らなかったなぁ。apu5/6はご本家のサイトでも販売していないようだから、特殊な産業用なのでしょうか。
apu1からapu6まで全てに対してきっちりファームが用意されているのはさすがですね。
さて、本題に戻して。ここから大変でした。
まず、どうやってファーム更新すればよいのか。分からない。これも表示中のページを丁寧に読み、謎を解く必要があります。ところが……

以前にファーム更新した時、日本の代理店の情報ではtinycoreのcoreboot用イメージを使ったという記憶があったので、tinycoreのイメージを捜しに行ったの失敗でした。5年以上前の話。コンピュータ史でいえば、数千年前の話ですから、そんなものなくなっていて当然でした。まあ以前紹介したdebian用イメージを使うことは出来たのかも知れません。いずれにしても、最新の情報を丁寧に読まないと駄目と学習できましたです(^^;;;。

最新の情報の在り処ですが、ここです
apu関連のgithubのドキュメントページの一つです。ここにapu biosファーム更新の奥義秘伝が書き記されています。
このページに辿り着く方法ですが、先程のファームリリース情報ページの上の方にDocumentationという、apu関連のドキュメントを纏めて紹介する部分があります。この中にさりげなくFirmware flashingと書いたリンクがあります。ここをクリックします。
マウスを振り回していないと、リンクがあるとは気がつかないようなリンクですので、要注意です。本当は教えたくないけど、リンクしないわけにいかないので、ひっそりリンクしたのじゃないかと邪推したくなるレベルですね(^^;;;。まあ説明がここしか関連する部分はないという内容なので、マウスを振り回したら、分かりました。

Firmware flashing - document describes how to flash new firmware for apu2 board on various operating systems. Also there is a description how to safely reboot the platform after a firmware update.


さて、ようやく目的のページに辿り着いたわけですが、ここからも楽ではなかったです。 説明がdebian/FreeBSDベースです。幸い、これはarchlinuxでも多少の読み替えをすれば、対応出来るレベルです。
まず、自分の持っているハードのbiosのレベルをチェックしろとあります。

dmidecode -s bios-version

dmidecodeについて調べると

「dmidecode」はハードウェアの情報を表示するコマンドです。DMIテーブル(SMBIOS:Software Management BIOS)に格納されている情報を見やすい形に整形して表示します。


ナルホド。ドンピシャリですね。普通にインストールされるようなソフトではないようなので、自力でインストールする必要があります。
archlinuxの場合は

pacman -S dmidecode

で出来ました。
次にファームウェア更新の呪文。

flashrom -w coreboot.rom -p internal

だそうです。coreboot.romの部分は事前にダウンロードしておいたromの名前に置き換える必要があります。ダウンロードは先のファームリリース情報ページから出来ます。

flashromも事前に自力でインストールする必要があります。

pacman -S flashrom


さて、これでメデタシメデタシとなるはずですが、艱難辛苦のapuはそんなに甘くはないです。
奥義秘伝のコマンドを実行すると、こういうエラーがでます。

/dev/mem mmap failed: Operation not permitted:

これでメゲるようでは、apuを使う資格はありません。githubページの終わりの方に

If flashrom tells you /dev/mem mmap failed: Operation not permitted:

Most common at the time of writing is a Linux kernel option, CONFIG_IO_STRICT_DEVMEM, that prevents even the root user from accessing hardware from user-space. Try again after rebooting with iomem=relaxed in your kernel command line.
Some systems with incorrect memory reservations (e.g. E820 map) may have the same problem even with CONFIG_STRICT_DEVMEM. In that case iomem=relaxed in the kernel command line may help too.

You can set iomem=relaxed via Grub by appending to file /etc/default/grub this line:

GRUB_CMDLINE_LINUX="iomem=relaxed"

Then run following commad:

grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

Finally reboot

という具合に大変に丁寧かつ正確であるが、簡単には理解出来ない解説があります。
しかし、この部分に気がつけば、こっちのものです。要するに iomem=relaxed とGRUBのCMDLINE_LINUXに追記をすれば、良いのです。
普通ならこの位で終わりとなるのですが、まだ続きます。
やってみたら、こうなりました。

[root@archlinux ~]# flashrom -w apu2_v4.13.0.4.rom -p internal
flashrom v1.2 on Linux 5.4.93-rt51-2-rt-lts (x86_64)
flashrom is free software, get the source code at https://flashrom.org

Using clock_gettime for delay loops (clk_id: 1, resolution: 1ns).
coreboot table found at 0xdffae000.
Found chipset "AMD FCH".
Enabling flash write... OK.
Found Winbond flash chip "W25Q64.V" (8192 kB, SPI) mapped at physical address 0x            00000000ff800000.
This coreboot image (PC Engines:apu2) does not appear to
be correct for the detected mainboard (PC Engines:PCEngines apu2).
Aborting. You can override this with -p internal:boardmismatch=force.

というメッセージが出て、システムの根幹となるbiosの更新なので、どうしたものかと悩みました。まあ最悪の場合corebootでなんとかなるだろうと考え、勇気を奮って(^^;;;

[root@archlinux ~]# flashrom -w apu2_v4.13.0.4.rom -p internal:boardmismatch=force
flashrom v1.2 on Linux 5.4.93-rt51-2-rt-lts (x86_64)
flashrom is free software, get the source code at https://flashrom.org

Using clock_gettime for delay loops (clk_id: 1, resolution: 1ns).
coreboot table found at 0xdffae000.
Found chipset "AMD FCH".
Enabling flash write... OK.
Found Winbond flash chip "W25Q64.V" (8192 kB, SPI) mapped at physical address 0x            00000000ff800000.
This coreboot image (PC Engines:apu2) does not appear to
be correct for the detected mainboard (PC Engines:PCEngines apu2).
Proceeding anyway because user forced us to.
Reading old flash chip contents... done.
Erasing and writing flash chip... Erase/write done.
Verifying flash... VERIFIED.

rebootして、無事起動しました。早速

[root@archlinux ~]# aplay -l
**** List of PLAYBACK Hardware Devices ****
card 0: vsound [vsound], device 0: AoE VSOUND [Audio over Ether Virtual sound card]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: DSX [Xonar DSX], device 0: Multichannel [Multichannel]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: DSX [Xonar DSX], device 1: Digital [Digital]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
[root@archlinux ~]#

何とか、怪造サウンドカードを認識できたようです。

ところで、今回の記事も「竜頭蛇尾」だというご批判を頂戴しそうなので、最後に全てのラズパイ信者とインテル教徒を敵に回すことを恐れず(^^;;;、掲示板の書き込みから再掲しておきます。

以前、この掲示板に書いたような気がするのですが、僕はapuは良い音での音楽再生に最も適したハードだと思っています。
①Linuxターゲット。②必要十分なCPUパワーとメモリサイズ。③eth端子が三つ(自在なネットワーク接続が可能)。④シリアル接続(ディプレイチップレス、シリアル端子)。⑤低電源容量(電源対策が容易)&適度なコンパクトサイズ。
音楽再生で良い音を出すための特徴ばかりです。

何で、皆、ラズパイばかり使うのか。あんなハード、コンパクトすぎて、ノイズだらけ。
何で、皆、インテルばかり使うのか。あんなハード、バカでかすぎて、使いづらい。
ラズパイ、インテル捨てて、APUを愛しましょう。

もっと、このハード(apu)がオーディオマニアに普及しないものかと思います。

以上独断と偏見の私見です。

(PC_Audio)   2021/03/15

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i2s出力怪造カードの勧め(3)


いつものように、まず脱線から。
驚きましたね。ある日の新聞のテレビ欄から。

クラシック音楽館
N響12月公演▽指揮=
井上道義▽ピアノ=松
田華音▽リミッターを
外し騒々しくも壮麗な
非日常の伊福部世界へ
燃えてはじけるショス
タコ▽04交響曲第一番
~ショスタコービッチ
▽47リトミカ・オステ
ィナータ▽10:16日本狂
詩曲~伊福部昭ほか

新聞のテレビ欄なんて、普段は読まないで、スルーするのですが、クラシック音楽館、今日はどんな曲をやるのだろうと、たまたま見ました。 凄いですね、このキャッチコピー。大傑作ではないだろうか。 「リミッターを外し騒々しくも壮麗な非日常」とはゴジラさんでも思いつかないような表現じゃないだろうか。 「燃えてはじけるショス・タコ」というのも良い。ショスタコービッチさんが読んだら、怒りを通り越して、呆れ果て、喜ぶのじゃなかろうか(^^;;;。交響曲第一番と続くところがいいですね。これが11番とか13番だったら、「何を考えているの」とバカにされるだけだけど、一番なら許せる。 1行当たりの文字数の制約でショスとタコの間に改行が入ったのも良いですね。かねてより、この人名の省略の仕方、変だなぁと思っていましたが、ショスとタコが分かれることで、変さ加減が増幅されて、非常によろしい(^^;;;。
演奏ですが、松田さんの丁寧に引かれたピアノが印象的でした。

ここから本題その1。

タイトルを変えました。変更の大きい理由は「APUってインテルアーキなのかいな」という疑問です。そして、今回の話題はAPUのminiPCIEを使って怪造カードを繫ごうという方法の紹介なものですから。

前回も書きましたが、このAPUはAudio用に設計されたハードと絶賛しても過言ではないハードですね。

  • オーディオ再生用に必要十分なハード性能(CPU速度、メモリ容量、microSSDなど)
  • ノイズの発生源となるディスプレイ用のチップを持たない
  • ネットワークオーディオに配慮した内蔵イーサネット3端子構成
  • オーディオ用に高音質化の対策のしやすい12VDC電源のみでの運用
  • オーディオ用に大きすぎず、小さすぎない最適なサイズ(16cm×2)
  • 音の悪いWindowsは諦め、Linuxに特化したソフトウェア構成
  • シリアル端子の実装により、ソフトウェア動作は完全にモニター可能

などなど、オーディオ目的の観点からは利点だらけです。これだけオーディオ的には素晴らしいハードが何故注目されないのか不思議です。ラズパイオーディオを論じるサイトは一杯あるが、APUオーディオを論じたサイトはみみず工房だけではないですかね。また対応するソフトはdigififanさんのlightMPDだけです。

グローバルにみても同じような状況で、ラズパイシフトはもっと極端かもしれません。Volumio、MoodeなどSoC対応のソフトのターゲットはラズパイばかり。良くてBBBが入っているだけです。自作派のメッカ、DIYAudioでAPUで検索しても、関連するスレッドはありませんでした(^^;;;。

ここから本題その2。

上記APUの特長で指摘したmicroSSD1台接続端子以外にminiPCIE端子が二つ存在します。このmoniPCIE端子はワイヤレスイーサカードなどを接続するのに使われています。これを使ってPCIE接続のi2s出力怪造カードを接続出来ないかなと考えました。PCIEもminiPCIEも同じPCIE接続なのだから、互換性はあるのだろう。だとすれば、PCIEをminiPCIEに変換することが出来るのではないか。という考えました。
「PCIE to miniPCIE」でググってみまたら、ぞろぞろ出てきましたね。大半は10ドル位の怪しい中華製。早速、いくつか注文してみました。この時、きちんと調べなかったのが、失敗でしたね。その話は後に回すとして。まず、PCIEとは何か。
いつもの手口ですが、wikipediaの解説はここにあります。ナルホド。USBと同じように転送方式をパラレルからシリアルに変えて、高速化と効率化を図ったインターフェースだったわけですね。パラレルデータにクロックを埋め込み、シリアル転送することにより、高速化と効率化が可能になった。これらの処理がワンチップ化され、イーサネットでも採用されて、普及が広まり、最終的にPCIEという形で展開されているということのようです。

ここから本題その3。

ここからの内容は「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の勧め(2)での話題を集約したものです。どんな具合に謎解きされたか知りたい方はリンク先をご覧ください。

さて、本題の変換アダプターの紹介に入る前にマザーボードのPCIEスロットを外部に延ばすためのライザー型アダプターの紹介から。この順番で説明するのが、分かりやすいと思います。



これが鉄板のPCIE延長用のアダプターです。ご覧のようにマザーボードのPCIEスロットに刺す1xの基板部分、青い色のUSB3.0延長用ケーブル、その先のPCIE怪造カードを刺すための1xレーンの端子部分から構成されています。USB3.0のケーブルは特殊な作りで両端ともにAタイプのコネクターとなっています。
このアダプターはアマゾン、アリエクスプレスで取り扱っています。

変換アダプターが信号をどう処理しているかを知るには、USB3.0ケーブルでの接続方法を調べることがポイントとなります。USB3.0インターフェースは9本の信号線で構成されています。USB3.0インターフェースの詳細はここをご覧ください。2.0との互換性をとるため、表からは4本の線だけしか見えませんが、中にあと5本隠れているという仕掛けです。
次にPCIEの信号線の構成です。



ご覧のように9本では全ての信号をそのまま利用するということができません。必要なものを抜き取る必要があります。
どの信号を抜き取っているのかアダプタのUSB3.0 Aタイプのコネクタ部分と1xPCIE端子部分を通電チェックすれば分かります。knkn59さんが確認されました。

USB 1 Pin => +12V[A・B2,3]
    2 Pin => REFCLK-[A13:基準クロックー]
    3 Pin => REFCLK+[A13:基準クロック+]
    4 Pin => +3.3Vスタンバイ電源
    5 Pin => HSOn(0)[B15:レーン0送信データー]
    6 Pin => HSOp(0)[B14:レーン0送信データ+]
    7 Pin => Ground
    8 Pin => HSIp(0)[A16:レーン0受信データ+]
    9 Pin => HSin(0)[A17:レーン0受信データー]

6本の信号線を使い、基準クロックと送受信データを受け渡しする。
残り二本を12Vとグラウンド用に使っている。
4番ピンは+3.3Vスタンバイ電源とありますが、接続はなく、予備用に保留されている。
ということらしいです。

外部電源供給型の延長アダプターもあります。



これです。古の古代のフロッピー用ケーブルで電源を供給するという仕組みである所が凄いです。12Vと5Vの両方が必要ということでこのケーブルを使ったのですかね。12Vだけでは動かないことは確認しました。 幸いsata電源端子をこの古代のケーブルに変えるケーブルが付いていますので、最新のパソコンでも使えます。 この延長ケーブルはイギリスのebayにありました

どんなものかいなと考え、eBayに注文し、昨日到着しました。イギリスのeBayですが、送られてきたのは中国から。要するにどこに頼んでも、全て中国に支配されているようです。コロナといっしょなのかいな(^^;;;。

ということです。
良質の外部電源を使って音質向上を図るという目的にはdc12Vとdc5Vが必要ですので、あまりお勧めは出来ないですね。
ということで、単純に線を延ばしたいだけなら、電源供給なしのアダプターをお勧めします。

次にminiPCIEに繫ぐにはどうするか。鉄板はこれです。



miniPCIEを1xPCIEに変換する基板です。APUのminiPCIE端子に接続し、使います。先に紹介した鉄板の延長コードのオス側の1xPCIE端子をこの基板の1xPCIEに繋ぐわけです。
アマゾンアリエクスプレスで入手できます。

この基板も古代のフロッピー用ケーブルで電源を供給する方式です。これには理由があります。この図をご覧ください。



これはminiPCIEでの信号の接続図です。ボイントは12Vがないこと。miniPCIE端子に直接接続して使うカードは3.3Vだけで動くように設計されているということらしいです。
というわけで、miniPCIEをPCIEに変換するには外部からdc12Vを補う必要があります。このためにフロッピー用電源が使われているということです。
その他の信号については上記図から次のように推察されます。

miniPCIE 外部12V           => USB 1 Pin => +12V[A・B2,3]
miniPCIE 11番REFCLK-      =>     2 Pin => REFCLK-[A13:基準クロックー]
miniPCIE 13番REFCLK+      =>     3 Pin => REFCLK+[A13:基準クロック+]
miniPCIE 未使用            =>     4 Pin => 未使用(+3.3Vスタンバイ電源)
miniPCIE 31番PETn0        =>     5 Pin => HSOn(0)[B15:レーン0送信データー]
miniPCIE 33番PETp0        =>     6 Pin => HSOp(0)[B14:レーン0送信データ+]
miniPCIE                  =>     7 Pin => Ground
miniPCIE 23番PERn0        =>     8 Pin => HSIp(0)[A16:レーン0受信データ+]
miniPCIE 25番PERp0        =>     9 Pin => HSin(0)[A17:レーン0受信データー]

3.3Vですが、フロッピーケーブルの5Vを繫がないで、12Vだけでサウンドカードが動くことが確認されていますので、多分12Vから生成されていて、内部の3.3Vは使われていないと考えられます。

この二本のケーブルを組み合わせた方法がお勧めだと思います。
この他に、単独でminiPCIE端子に差し込み、USB3.0ケーブルで16xPCIEスロットに接続するタイプのものがあります。これには、上手く動くものと、動かないものがあり、要注意です。
これです。



ご覧のように基板側はminiUSB端子を使っています。入手先は以下の通り。

リンク先を見るとこの二つは同じもののように見えます。ところが、上は繋がるようですが、下は駄目です。
何故、このよう差がでるのか原因は不明です。
従って、このタイプのものを選ぶ時は注意されることが賢明かと思います。

p.s.1 これは誤りでした。どちらも問題なく繋がります。詳しくは次回の記事で紹介してあります。


p.s.2 komaさんから、「今回の記事は竜頭蛇尾ですね」というご批評を頂戴したので、追記することにしました。
昨年の年末に作った戯れ歌を再掲します。

アベノ キツツキ キハ ツツカナイ
ウソヲ ツキツキ キヲ ツツク

まだ、三ヶ月も経っていないのですが、キツツキはどんどん増殖しているようですね。このままじゃ、日本の中枢はキツツキだらけなるのじゃなかろか。

(PC_Audio)   2021/03/09

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怪造カードのためにArchLinuxをインストールする(2)


ヘソ曲がりはこう考えます。
「女の長話は嫌いだ」とうっかり本音を言った元首相の問題で、ご本人が辞めたがっているのに、周りが引き止めたのは、なんとか委員会、政府、自民党、東京都、マスコミを巻き込んだ大作戦でしょうね。多分、やっと「オリンピックは開催出来るわけがない」と分かった官邸内の知恵者(?)が、IOC側から「止めよう」と言わせる為に仕組んだ大芝居だったのでしょう。そうでないと、これだけ日本の評判が悪くなるようなことを、こんなに長々と続ける理由が分からないです。
それなのに、何で森さんをネゴっておかなかったのですかね。最後のドタン場で辞任させちゃうなんて。「何をやっているのか」と言いたい。バッハさんに「お前辞めろ」と言わせるために、皆、頑張ったのに、肝心の張本人が自分からやめてしまうとは。失敗です。都知事が調子に乗り過ぎて、「会議に出ない」なんて頑張りすぎたのも悪かった。やり過ぎですよね。これでまたオリンピックを止められなくなった。どうするつもりなのかいな。また脱線事故だね。
折角ですから、脱線映像をもう一つ。



さて、本題(archlinuxインストール直後のシステム設定方法)です。
と書いて、再び脱線するするのはいつもの手口です。

シリアルコンソールしかないハード(apu)へのarchlinuxの導入について。「シリアルコンソールって何 ? 」という方も多いと思います。古の古代、まだモデムという呼び名のネッワーク機器が全盛だった頃、パソコンはシリアル接続でネットワークに繫ぐのが常識でした。速度は数百BPS。一秒間にプリンタ一行プリントアウトする位の速度でした。このための専用の9ピンの端子があり、パソコンのマザーボードについているのが常識でした。rs232cなどという呼び名もありましたね。

その後、時代は変わり、USBというシリアル規格が全盛となり、ネットワークもイーサ端子に繫ぐのが当たり前となり、シリアル端子はマザーボードから消えました。
ところが、このシリアル接続が生き残っている世界があるのですね。ディスプレイ表示機能のないパソコンを別のパソコンに繫ぎ、操作するためです。ディスプレイ表示機能のないパソコンなんてあるかと思われるでしょうが、産業用なら普通にあります。例えばコンビニのレジ。中にはれっきとしたパソコンが入っています。当然、レジ用のプログラムが必要です。このプログラムは、別のパソコンとシリアルで繫いで、開発されます。この為にシリアル接続が使われています。今でも、産業用分野ではシリアルは当たり前で、そこで使われるパソコン(apuもそうです)にはシリアル端子が付いています。繋ぎ方などの詳細については昔書いたこの記事を参考にして下さい。

産業用パソコンの中にはディスプレイチップを持たず、シリアル接続だけで使うという機種があります。apuもその一つです。音楽再生専用で使うことをと考えると、このシリアル接続だけという構成は好都合です。ノイズの発生源となるディスプレイチップ無しの構成となりますので。
apuはCPU/メモリ容量、電源容量、サイズ、ネットワーク重視など全て面で音楽再生向きのパソコンと言えると思います。
しかし、apuは個人が音楽用に使おうとするとほとんど情報がないのですよね。ラズパイなどと比較するとまさに雲泥の差です。手間を省いて、掲示版への自分の投稿を再度掲載します。

PC ENGINES社はサイトが存在し、個人向けの販売も継続しているようですが、どの位、個人を相手にしているのですかね。今や、個人が使うハードではなくなったようで、ご本家以外にはほとんど情報がありません。ご本家での情報はここ https://pcengines.ch/howto.htm#home にありますが、情報は古いので、使い物にならないのですよね。ご指摘のように使えるのはTinyCore位のように見えます。

arch linuxに関しては https://wiki.archlinux.jp/index.php/PC_Engines というページがあるのですが、ブート時のシリアルコンソールの設定方法の説明だけで、肝心のArchLinuxのインストールに関しては何の記述もないのですよね。普通(?)のインテルハードならarchインストール用のブートイメージが使えるのですが、これがapuだと、頑強に抵抗して、起動してくれないです。

しかし、まあ、何とかPC ENGINES社上記のページから発見したapu2用debianサーバーのインストール用イメージ https://github.com/ssinyagin/pcengines-apu-debian-cd/releases が動いたので、debianサーバーシステムは構築できました。wheezyですから古いのですが。 これを橋頭堡にして、どう上陸作戦を進めるか思案中です。

apuにこだわっている理由は、miniPCIE接続が出来るので、ここに変換ケーブルをつなげば、怪造カードがつなげることが出来るはずです。これだと結構コンパクトにシステムをまとめることが出来て、電源対策もやりやすいだろうと考えています。


上記投稿で「肝心のArchLinuxのインストールに関しては何の記述もない」と書きましたが、その後のえふさんとのやり取りでどうやればよいか謎解きしました。リンク先の情報を参照して下さい。
ここではその内容をご紹介します。アドバイスいただいた えふ さんに感謝します。

インストール用のイメージをUSBメモリに書いて、インストールするやり方は前回説明したのと同じです。
シリアルコンソールに対応するため

  • インストール用メモリの内容を一部書き換える(Windowsで出来ます)
  • インストール最後のブートローダの書き込みでシリアルコンソールを制定をする

必要があります。

インストール用メモリの内容を書き換え方

以下の通り、archiso_sys-linux.cfg と archiso_head.cfg を書き換えてから起動して下さい。

nano /syslinux/archiso_sys-linux.cfg
APPEND archisobasedir=arch archisolabel=ARCH_202101
という行を
APPEND archisobasedir=arch archisolabel=ARCH_202101 console=tty0 console=ttyS0,115200n8
に変更
nano /syslinux/archiso_head.cfg
SERIAL 0 38400をコメントアウト
#SERIAL 0 38400

COLOR関連をバッサリ削除
#MENU COLOR border       30;44   #40ffffff #a0000000 std
#MENU COLOR title        1;36;44 #9033ccff #a0000000 std
#MENU COLOR sel          7;37;40 #e0ffffff #20ffffff all
#MENU COLOR unsel        37;44   #50ffffff #a0000000 std
#MENU COLOR help         37;40   #c0ffffff #a0000000 std
#MENU COLOR timeout_msg  37;40   #80ffffff #00000000 std
#MENU COLOR timeout      1;37;40 #c0ffffff #00000000 std
#MENU COLOR msg07        37;40   #90ffffff #a0000000 std
#MENU COLOR tabmsg       31;40   #30ffffff #00000000 std

以下を追加
menu tabmsg Press ENTER to boot or TAB to edit a menu entry 

ブートローダの書き込みでシリアルコンソールを制定

前回の説明で、

Grubブートローダーをインストール
pacman -S grub os-prober
grub-install /dev/sda

を実行した直後に以下を行います。

nano /etc/default/grub
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="console=tty0 console=ttyS0,115200n8"
の変更(古い行はコメントアウト)

## Serial console
GRUB_TERMINAL=serial
GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --speed=115200 --unit=0 --word=8 --parity=no --stop=1"
の追加。

その後、

grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

archlinuxのシリアルコンソールについては以下のサイトの情報に助けられました。


長い長い脱線はこれで終わりです。ここからが本題。archlinux でのネットワークの設定について。
インストール用のarchlinuxは自動的にネットワークを検出し、DHCPを使いetherの設定を行ってくれますが、インストークしたシステムはそうはなっていません。自力で対応する必要があります。他のディストリビューションであれば、インストーラーの中でやってくれるのですが、これがarchの世界です(^^;;;。
以下の説明はこのリンク先のサイトの情報によります。詳細はそちらをご覧ください。例によってコマンドだけ並べます。

systemd-networkdの有効化
systemctl start systemd-networkd
systemctl enable systemd-networkd

アダプタの状態を確認
[root@arch ~]# networkctl -a
IDX LINK   TYPE     OPERATIONAL SETUP
  1 lo     loopback carrier     unmanaged
  2 enp1s0 ether    off         unmanaged
  3 enp2s0 ether    off         unmanaged
  4 enp3s0 ether    off         unmanaged

LANアダプタの設定
nano /etc/systemd/network/enp1s0-static.network
[Match]
Name=enp1s0
[Network]
DHCP=ipv4
固定IPアドレスなら
[Network]
Address=192.168.1.11/24

systemctl daemon-reload
systemctl restart systemd-networkd
ip a

名前の解決
systemctl start systemd-resolved
systemctl enable systemd-resolved

とりあえず
pacman -Syy

rootでssh
nano /etc/ssh/sshd_config
PermitRootLogin yes
systemctl start sshd
systemctl enable sshd

NTPを有効に
timedatectl set-ntp true


あとはオマケです。

pacman -S cifs-utils nfs-utils ntfs-3g
pacman -S alsa-utils alsa-firmware alsa-lib alsa-plugins

実はこのオマケはsmpdフォーラム x86_64 AoEグループ の二つのスレッドで話題のArchLinux対応の x86_64AoEフロントエンド用のカーネルモジュールを導入するために必要です。逆に言うと、前回と今回のここまでをやれば、モジュールは導入出来ます。
x86_64AoEフロントエンド用とは何かという、バックエンドのsmpdplayer-AoE(ラズパイ4で動作)と組み合わせ、二台構成で高音質化を狙おうというSMPDベースのシステムです。興味のある方は是非トライしてみて下さい。
x86_64 AoEグループのページは会員専用です。試してみたいという方は以前にここに書いた形で僕宛てにメールを下さい。

(PC_Audio)   2021/02/13

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怪造カードのためにArchLinuxをインストールする


一昨日、良いお天気だったので、富士山と大島と江ノ島を見に海岸に行ってきました。海はサーファー族とその取り巻きで、大賑わい。帰りに箱根駅伝通過道路沿いの老舗のソバ屋で昼食。緊急事態なにするものぞ。密にはなっていなかったと思いますが、入れ替り立ち替り、繁盛していました。こういうソバ屋はつぶれないで済むでしょうね。



何故、昼間の外出が何故いけないのか。もっと説得力のある理由でちゃんと説明してくれないと、この状況は変わらないでしょう。慣れないプロンプターを使った怪しげな会見で、弱い者苛め。自分の責任で出来る財政、医療などのちゃんとした対策を放ったらかしにして、居酒屋と食い物屋ばかりに責任を押しつけ、どうしようというのだ。
あれじゃ、数日後に「女の長話は嫌いだ」とうっかり本音を言った元首相の会見の方がよほどマシです。非難ゴウゴウの中、まったく言い訳のしようしのない状況で、紙切れ一枚持っただけで、演台はなし、プロンプターもなし、真剣に自分の意見を伝えようとしていることはよく分かった。それに引き換え、下手くそなプロンプターを使ったサル芝居。見るに耐えないので、チャネルを切り替えました。 現首相、元首相、どちらも日本を脱線させようとしているのでしょう。とっとと、この方々を追っ払わないと、この国には暗い未来しかないのじゃないだろうか。



傾いた塔みたいなものが写っていますが、日本の象徴ですかね(^^;;;。クレーン車かな。場所が変だけど。

さて、本題。

このサイトはArch Linuxが大好きです。

この記事のページの一番上に「記事」というボタンがあります。これをクリックすると過去の記事の一覧を見ることが出来ます。
この機能を使って、確認してみました。

一番古いのが2013年8月の「サルでも作れる MPD on Arch Linux」という記事でした。多分この頃「サルでも分かる何とかかんとか」という題名の本がベストセラーだったのでしょうね。その後「サルでも」はこのサイトの愛用フレーズとなり、活用してきました。サルも、タヌキとか、ミミズとか、いろいろ発展しました。Arch Linuxは玄人好みのディストリビューションというのが世評で、使いこなすのは大変という定評がありました。記事の冒頭を引用してみましょう。

arch Linux については、ここ(日本の総本山のトップ)を参照して下さい。ubuntuが「サルでも使えるLinux」を設計コンセンプトにして開発されているのに対して、「Linuxオタクにしか使えないLinux」を設計コンセプトとして、サルには近寄りがたいディストリビューションです。専門家からみるとシンプルで美しい構成なのが人気なようです。オーディオ的にも、シンプルな作りは音によさそうです。「僕のようなサルには縁はないなぁ」と思い手を出さなかったのですが、これをrootfsにすれば音が良くなるのではないかと考え、無謀(^^;;;にも試してみました。
驚きましたね。タイトル通りに意外に簡単です。

「サルでも作れる MPD on Arch Linux」ですが、CuboxにどうやってArch Linuxをインストールし、MPDを動かすかという内容です。当時はCuboxが登場した直後で、Linuxの様々のディストリビューションへの対応を必死にやっていた時期でした。Arch Linuxもその対象になっていたようで、インストールは本当に簡単でした。文字通り「サルでも出来る」レベル。パッケージをダウンロードして、ターゲットディスクに解凍するだけで出来ました。

第二弾が一年後の2014年8月。タイトルは「arch linux on apu1」。当時使い始めたapu1へのArch Linuxのインストール方法を紹介しています。apuのcpuはamdですから基本的にはインテルアーキテチュアへのインストールと同じです。ただ、apuの場合ヘッドレス(コンソールがない)ので、その分特殊な手順となり大変でした。
その後,JPlayに熱中したので、Arch Linuxとは暫くオサラバ。再開したのは、再びLinuxを使い始めた時です。その時(2016年11月)書いた記事が「音楽用のArch Linuxシステムを作る」というタイトルです。第三弾はAPU2用でした。一年半でハードが一ランクアップ。OS(Arch Linux)も32ビットから64ビットに変更されました。そして、「Raspberry PI 2へArch linuxをインストール」、「BeagleBone Black/GreenへArch linuxをインストール」とarmアーキテクチュアに展開を続けました。
そして、一年後、第四弾。「arch linux でUPnP」。いよいよラズパイが登場。これを使って、arch linuxをインストールし、さらにUPnP対応のDLNAネットワーク化をしようという記事です。全7回。

これが最後でその後JPLAYにまた戻ったが、JPLAYが問題のv7版となり、騒動を起こしたのはご存じの通り。

そして、今回。今度はインテルアーキテクチュア、x86_64版のArchLinuxの話題で復活させるかなと思っています。理由はご推察の通りで、インテルアーキ用i2s出力怪造カードを使うにはx86_64版のArchLinuxがベストチョイスだからです。まず、第一回はx86_64マシンにArchLinuxをどうやってインストールするかについてです。

x86_64版のArchLinuxのインストールに関してですが、日本語の解説サイトは殆どないですね。

僕が見つけたのはここだけでした。
英語であれば、海外のサイトはいろいろあります。

どの記事も比較的新しいものです。従って、内容もそのまま使えるのですが、幾つか注意事項があります。この記事ではその注意事項を中心に僕のとった方法を解説します。

まず、全体の流れを説明します。
Windows と異なり Linux の場合はどのディストリビューションでもインストール済みのシステムは殆どありません。自力でインストールする必要があります。arch linux 以外のディストリビューションでは、インストール用の光学メディア又はUSBメモリを使い、メニューによる対話形式でインストールものが多いです。
arch linux の場合は当然そんな親切心はないですから(^^;;;、取り敢えず起動出来るだけのシステムがあって、それを使って自力でインストールする必要があります。ただ、手順は大分改善されまていまして、比較的簡単です。
インストール用のイメージをUSBメモリに書き出し(Rufusをお勧めします)、起動し、30個位のコマンドを叩くとインストールは完了します。archとしては画期的な改善ですね(^^;;;。

このインストーラーですが、ネットが使え、opensshがインストール済みですから、ssh起動すれば、sshが使えるようになります。archとしては、信じられないような、やさしい、思いやりに満ちた、作りになっていますね。
ただし、sshを使うためのユーザ登録はされいませんので、登録が必要です。rootで入ることにして、ログインできるように設定ファイルをいじるという方法も可能です。こちらの方が簡単なので、こちらのやり方です。
rootで入る場合は、以下を起動前に行っておく必要があります。

passwd
nano /etc/ssh/sshd_config
PermitRootLogin yes

次に、sshの起動。

systemctl start sshd
ifconfig

passwdはディフォルトの状態ではrootのパスワードが設定されていないので、必須です。終わりのifconfigはipアドレスを知るためです。

次にユーザー登録する場合をご参考までに。この場合はroot特権も付与する必要があります。

[root@arch ~]# useradd yo
useradd: user 'yo' already exists
[root@arch ~]# passwd yo
New password:
Retype new password:
passwd: password updated successfully
[root@arch ~]# nano /etc/sudoers
yo ALL=(ALL) ALL

sudoersに登録したユーザを設定します。rootで処理するつもりなら以上は必要ありません。 いずれにしてもこのSSHの設定は楽をするためには必須です。sshクライアントを立ち上げれば、以下の作業はコピー&ペーストで出来ますので。また、USキーボードの回避も可能になります。

sshの設定に関してはここ(SSH用のユーザー追加手順と注意点のまとめ)がお勧めです。

arch linux のインストールに関しては、専用のディスクを用意されることをお勧めします。Windowsとディスクをシェアしようなどというのは神をも畏れぬ無謀な試みですので止めた方がいいです。以下はこの前提での説明です。
この時、用意したディスクがefi対応していないと上記のサイトの説明がある、パーテショニングが綺麗に出来ず、さらに最後のefiブートローダの設定でエラーとなります。このefi対応のさせ方がよく分からないのですよね。
Windowsのディスクの管理機能で出来ることもあるのですが、ディスクの設定がdosになっていると梃子でも変更できません。その場合はlinuxに接続し直して、ゼロからディスクの作成をやり直す必要があります。ややこしいので、ここでは、dos設定のディスクでも問題の発生しない、grubブートローダを使う方式を紹介します。
以上で前置きは終わりです。あとは僕のとった方法でコマンドを並べます。意味は上記に紹介した4つのサイトに解説されていますので、そちらを参照して下さい。

パーティションを作成
fdisk -l
fdisk /dev/sda
(d->)a->n->w

ファイルシステムの作成
mkfs.ext4 /dev/sda1

ArchLinuxをインストールする
pacman -Syy
mount /dev/sda1 /mnt
pacstrap /mnt base base-devel linux linux-firmware nano openssh net-tools

Archシステムを設定
genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab

/mntにチェンジルート
arch-chroot /mnt

タイムゾーンの設定
timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
ロケールの設定
locale-gen
echo LANG=ja_JP.UTF-8 > /etc/locale.conf
export LANG=ja_JP.UTF-8

ネットワーク設定
echo arch > /etc/hostname
touch /etc/hosts
nano /etc/hosts
127.0.0.1	localhost
::1		localhost
127.0.1.1	arch

ルートパスワードを設定
passwd

Grubブートローダーをインストール
pacman -S grub os-prober
grub-install /dev/sda
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

Arch-Chroot環境を終了して再起動する
exit
reboot

以上です。コピー&ペースト方式をとれば、鼻唄まじり、サルでも出来るレベル。簡単に出来るはずです。
ただし、個々のコマンドの意味が分かった上でやって下さいね。たとえば、冒頭の「fdisk -l」はなんの為にする必要があるのかとか、/mntに何故適当なデバイスをmountするのかなどです。これを無視して、ただコピー&ペースト方式し、大事なデータを失ったとしても、みみず工房は一切関知しません。

さて、これでイントールは完了しました。メデタク arch linux が使えるようになる筈なのですか、敵はarchです。そんなに甘くはない。ということで、続きは次回。

(PC_Audio)   2021/02/07

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「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の勧め


国の医療が沈没しようとしているのに、「その対策で駄目だった時はどうするのですか」という記者からの問いに対して、うすら笑いを浮かべながら、「仮定の質問には答えられません」と答える国の指導者がいるとは。驚き、あきれを通り越して、悲しくなりますね。もう、こうなったら、行き着くところまで行くしかないのでしょう。
去年の2月、コロナ騒動開幕直前に引用したYouTube脱線動画はまだ残っていました。もう一度ご覧下さい。



さて、本題。

『「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の勧め』と改題していますが、前回の記事の続きです。

前回、サウンドブラスタのオーディオ用カード(X-Fi Titanium HD)を利用し、インテルパソコンから直接i2sを取り出す試みを紹介しました。今回はASUSのXonar DSXiというカードをベースにした怪造カードです。




これが、雑然としていますが、動作確認中の全景です。確認用に使っているパソコン(i9-9900t+asrockマザー)の上に確認用のハード一式(ArchLinuxRTカーネルHD + ASUSのXonar DSXi怪造カード + HDMI変換ボード)を並べて、逢瀬ak4499dacとはHDMI接続しています。

前回はWindowsでの動作確認を最初に行いましたが、今回はArch Linuxを使いました。怪造カードの検証を行っているmoctさん、komaさん共にLinuxだけしか使わないので、お二人愛用のArchLinux RTカーネルのシステムを構築してみることにしました。
ArchLinuxのインストールは久しぶりです。以前はarmアーキテクチュア用かapu用だったので、僕としては、intelマシンへのインストールは初めてだと思います。手順はarm/apuの場合とたいして変わらないのですが、過去の知識は忘却の彼方(^^;;;。悪戦苦闘いたしました。
RTカーネルはmoctさんが使っているものを頂戴出来たので、楽を出来ました。ASUSボードはRT化するかしないかで、かなり音が変わります。RT化することの効果は非常に大きいです。ありがとうございました。
この辺りのやり方については何れ記事にするつもりです。

HDMI変換ボードについては前回と同じです。怪造カードはサウンドブラスタからASUSに変わりました。
このカードが素晴らしい音がします。10年以上前の80GBの3.5インチハードディスク、中国製の30ドルしない怪しいHDMI変換ボード(Combo384対応を謳っていますので、悪いカードではないと思いますが)、既に廃盤になっているオーディオカードという組み合わせです。中古のパソコン屋でもゴミになるだけと、相手にされなさそうな構成です。本体のパソコンもCPUとマザーはintel第9世代ではありますが、それ以外は流用を重ねた古い部品の組み合わせです。

従って、全部足しても、100Kを越えないであろう構成で、M円オーダーのネットワークプレーヤに匹敵する音を出せると思います。お勧めです。

というわけで、この構成について、もう少し詳しくご紹介します。
数年前(ドライバの最終日付は2015年です)に廃盤となっているASUSのXonar DSXiというカードを使っています。




これが今回のASUSのカードの全体画像です。中央部分のリード線でi2s信号を取り出している部分がdacチップ。Wolfson WM8766というチップらしい。
ご覧の通り、前回のサウンドブラスタのカードと比較すると、コンデンサーの数など少なく、頼りなく見えますが、怪造カードとしての音はこちらの方が良いのですよね。


怪造カードの評価を前回ご案内したmoctさん、komaさんの実験工房で行っています。評価された内容はKomaさんのサイトで紹介されています。asusのカードについても、ここにXonar DGX DSXの改造完了 出音確認中という記事があります。
内容については記事をご覧いただくとして、ここでは、ASUS DSXについての彼のメールを引用しましょう。Linuxでの使用時の問題点についてもクリアに指摘されているので、参考になるでしょう。

ASUSのサウンドカードは只者ではありません。
PinkFaunが負けそうで辛いですが...
素晴らしいと思います。
特に昨日に改造したDSXは音質がゴージャスで(楽しい)
アンプで言うとマッキントッシュです(分かりにくい表現ですいません)

ただ改造した通常使用では無いため色々と不具合もありそうです。
Windowsドライバーで使うと解消される可能性もあるのですが
ご存知のとおり自宅には環境が無いためテスト出来ません。
現状linux使用で気になる点は(DGX DSX 共通の問題の様です)

mpd設定でwavファイルを再生した時(ボリューム100%で)
mixer_type	"hardware" とした場合に音源のレベルが高い時に歪む。
"software" として音量を絞ると解消する。
現在解析中ですがDSDファイル再生時は音量を絞っても解消しない?
もう少し弄ってみますがDSDの方は解消しない可能性が高いです。
moct氏宅ではDSD再生はほとんどしないので発覚が遅れました(笑)
しかしながら自分としては
このウイークポイントが解消しなくても再生がPCMだけという制約が付いても
使いたいカードです。それほど良いと自分的には思います。

これだけ教唆煽動されたら、この怪造カードを入手しないわけにはいかないですよね。komaさんにお願いして、送ってもらいました。カードはオークションで入手されたものを使用。改造費用を上乗せしても、ピンクカードよりははるかに安い価格でget出来ました。助かります。

メールにあるボリュームオーバによる歪みについてですが、Windowsでは発生しません。komaさんも書いているようにドライバで解消されているようです。ドライバは全てASUS製ですから、自社のカードに合せた対応が最初からされているということなのでしょう。またDSD再生に関してはもともとこのカードはDSD再生を保証していないのだから、仕方がないと思います。

Xonar_DSXカードの日本語の情報はここにあります。Windowsのドライバもリンク先からサポートを辿れば、ダウンロードできます。古い製品ですが、Windows10の2019版でも問題なく動きました。




ドライバインストール後のAlbumPlayerのドライバ設定画面です。ご覧の通り、ASIOだけでなく、KernelStreamingドライバも存在します。怪造カードでも問題なく音は出ます。当然、AlbumPlayer以外のソフトでも使えます。TuneBrowser、foobar2000などで確認しました。wasapiのドライバも存在し、AlbumPlayerでは指定できませんが、TB、foobarでは使えます。
音質はASIOが圧倒的に良いです。KernelStreamingに期待しましたが、ASIOには追いつかないですね。DirectSoundとWaveOutについては存在することに意味があるというレベルです。ASIOやKernelStreamingをサボートするプレーヤは少ないので、必要性があるということでしょう。

ASUSのオーディオカードは、Linuxでは、周波数が変化しないで、元のままで再生が出来ます。理由は不明ですが、サウンドプラスタのカードでは前回書いたようにLinuxでは無条件に96KHzに変換されて再生されていました。この周波数変換が入らないことがASUSカードのLinuxでの音の良さに大きく寄与しているようです。SBとASUSのLinuxでの音を比較すると、Linuxでは文句無しにASUSが支持されると思います。

前回の記事ではSBカードのLinuxでの動作確認した内容については書けせんでした。その後、APのLinux版が確認をとり、僕の環境でも問題なく動くことは確認しました。 Linuxでの音の感想については掲示板のこの記事と同じタイトルのスレッド(「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の勧め)に書きました。
その結論ですが

WindowsASIOドライバ > LinuxTinyCoreAP > LinuxYoctoAP ≒ WindowsDSドライバ > WindowsSOドライバ

でした。 WindowsのASIOドライバがTinyCoreLinuxにまさった大きい理由は上述した周波数変換にあるのではないかなと思っています。
つまり、SBカードは、WindowsのASIOドライバでは周波数変換は整数倍されるのに対し、LinuxAlsaの標準ドライバでは96KHzに固定して変換される。試聴する大部分のソースは44KHzのCDリッピングしたデータですから、綺麗に割り切れず不利に働く。というのが僕の独断と偏見です。
ASUSのカードがLinuxで圧倒的に音が良いのも同じ理由でしょう。周波数変換が入らないことにより滑らかな再生が可能となる。WindowsでもASIOドライバなら同じですから、非常に良い音がします。
komaさんはArchLinux RTカーネルでの音をマッキントッシュ(©koma)と形容されていますが、顰みに倣うとWindows AlbumPlayer ASIOドライバの音はマークレビンソン(©yo)ですね。意味不明な比喩だと怒らないで下さいね(その通りだとは思いますが^^;;;)。傾向は異なりますが、素晴らしさではいい勝負です。

そして、WindowsでKernelStreaming、DirectSound、WaveOutがASIOに対抗出来ないのも同じ理由があると思います。特に、ASUSカードでは96KHzという整数倍ではない変換なので不利に作用するということはあるでしょう。




これがdacチップの入口でi2s信号を横取りしている部分の接写写真です。かなり細かい作業だということはお分かりかと思います。
さて、この怪造カードを普及させたいと思っています。ハンダ付けのある程度の力量があれば、可能なようです。komaさんのサイトの情報では

「0.5mmピッチの面実装部品をハンダ付け出来て 
顕微鏡等、10倍程度に拡大して作業出来る環境があれば」

出来るとのことです。道具、機材のお勧めは

作業用光学顕微鏡、
スイス製医療用途ピンセット、
Wellerハンダゴテ、
千住銀入りハンダ
潤工社テフロン被覆極細配線材等

だそうです。「弘法は筆を選ぶ」。こういう道具をそろえて、初めてちゃんとした作業が出来るということらしいです。腕に自信が有るよという方は是非お試しを。

現時点で「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の利用者は世界で4人(^^;;;です。ノウハウはkomaさんのサイトと僕のサイトにあります。また、みみず工房掲示板『「インテルアーキ用i2s出力怪造カード」の勧め』スレッドをノウハウ共有のための情報交換の場として活用したいと考えています。「興味があるよ」という方は是非ご参加を。

(PC_Audio)   2021/01/24

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謎のピンク i2s Bridge ボード


掲示板で「謎のピンク i2s Bridge ボード」というタイトルのスレッドが伸びているのはお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
「謎のピンク」とはPinkFaunというオランダのベンチャーオーディオ会社です。会社名のPinkFaunというのはPinkNoiseとギリシャ神話の獣人神を組み合わせたということです。インテルハードで動くi2s接続可能なボードを設計、製造し、amd cpuを使ったシステム組み込み、デジタルプレーヤとして、販売している会社です。
このインテルハードで動くi2s出力ボードですが、多分インテルアーキテュアのハードからi2s信号を取り出せる唯一の製品ではないかと思います。

パソコンを使ってi2s信号を取り出す試みはラズパイのgpioを使う方法を中心に展開されていますが、gpio出力が前提という縛りが有るので、armアーキテクチュアのsocしか使えませんでした。この状況を変えようというのが、謎のピンク社というわけです。会社のメインのビジネスはamdパソコンによるデジタルプレーヤなのですが、インテルアーキ用のi2s出力ボードを独立して販売しています。

インテルアーキとarmベースのSOCではパワーに大きな差があるのはご承知の通りです。従って、このi2s信号をパソコンから直接取り出すという方式が何とかインテルハードで実現出来ないかと思っていました。i2s出力にいろいろ問題があるのは承知していますが、最終的にDACに信号を送り出すインターフェースはi2sであり、パソコンから直接i2s信号を取り出せれば、その優位性はあきらかでしょうから。

僕はこのボードの存在を数年前に知ったのですが、情報を集めようとしてもほとんど見つけられませんでした。PinkFaun社はデジタルプレーヤがメインビジネスなので、i2s出力ボードを積極的に広めようという気はないようです。という訳で「謎の会社、謎のボードだなぁ」と思っていました。このボードにkomaさんが目をつけられたのですよね。旧モデルを試し、素晴らしい音がしたので、新製品をオランダからget、試されました。多少のトラブルはあったようですが、音出し。別次元の音を体験したということでした。

この時、オランダからの輸送中の事故でたまたまボードの冷却板が外れていたのですが、結果としてピンクボードがどういうチップ(CMI8888)を使っているか判明しました。さらに基板上の部品をチェック。案外簡単な回路で、「これなら、俺(komaさんは回路設計の専門家です)でもつくれるよ」と分かった。

ここでmoctさんが登場。「サウンドブラスター用のオーディオカードで同じようなチップを使っているよ。これを改造すれば、もっと楽できるのじゃないの」となった。
早速、Yahoo!オークションで古いオーディオカードを競り落とし、試されました。大成功。
機種を選ぶが、i2s信号を基板上から横取りし、HDMI変換して、DACに送り出せると分かりました。基板から取り出すためにはかなり高度なハンダ付け技術が必要なようですが(これも最初はkomaさんが担当。その後、やり方を研究し、moctさんも対応出来るようになったようです)、出来ることは確認できました。

以下、掲示板で「出来たよ」という報告直後の僕の書き込みです。

遂ににやりましたか。快挙(怪挙かな? ^^;;;)ですね。
誰でも思いつくが(ことはないかな、やはり、moctさんだから思いつかれたのでしょう)、誰もやらなかった(これは間違いなさそう)、インテルアーキからのi2s取り出しを敢行。見事になし遂げたわけです。おめでとうございます。これは、是非、コロナ並に(^^;;;流行らせて欲しいものだと思います。
komaさんのところに写真がありましたので、拝見しました。
http://kkuma.mydns.jp/ppBlog/index.php?UID=1603965398
プロでないと出来ないレベルのようですから。難易度はかなり高そうです。
使わなくなったSound Blasterはゴロゴロころがっているでしょうから、この記事を見て、何人位試す人が登場するか楽しみですね。
komaさんの記事を拝見すると逢瀬とはHDMI接続ですね。ということは、逢瀬dacのhdmi接続のmclkが24M/25M以下でないといけないという条件をSound Blasterカードはクリアしているということですかね。

実は、かくも迅速に成果を出せたのは、komaさんとmoctさんは、ご近所のオーディオ仲間で、連携プレーを取りやすかったという事情があったようです。

さて、僕は、お二人の活躍を指を銜えて眺めていたのですが、突然、komaさんからオンライン会議のお誘いがありました。「moctさんのところに競り落としたカードが集まっているので、一枚分けてやるよ」というご提案でした。掲示板を主催していると良いことにも巡り合いますね。

という訳で北からのサンタクロースはi2s基板を持って、到着しました。
ご覧のようにPCIE接続のカードですが、延長用のケーブルを使い、パソコンの外に置くことも出来るようにしています。




サウンドブラスターの10年位前のオーディオ用カードです。PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium HD




X-Fiボードの表面はこんな感じで、



画面右下の部分がチップ(PCM1794)からのi2s信号を取り出している部分のようです。ここに最高レベルのハンダ付けの技術を駆使して、上の画面のピンケーブルを接続。DATA、BCLK、LRCLK、MCLK、GROUND信号を取り出している訳です。



X-Fi改造基板はこんな具合にHDMI基板と接続します。以下、自分のための備忘録ですが、赤 Ground、灰色 MCLK、黒 LRCLK、黄色 BCLK、青 DARAとなっています。hdmi基板用の電源はDC5Vを調達する必要があります。




このHDMI基板はXMOS USB Digit Interface I2S/IIS to Fiber Coaxial HDMI SPDIF AES output Boardという製品で、 Amanero Combo384 用ですが、信号線の入力ピンが独立していますので、このような目的でも使えます(ピンを刺してある端子の左横の端子がCombo384の接続用ですね)。

HDMI接続の先にはDACがあるわけですが、HDMI接続可能なDACである必要があります。僕は逢瀬のAK4499DACを繫いでいます。逢瀬のAK4499DACの場合、HDMI接続はクロックが24M/25Mですが、幸いサンブラX-Fiカードのクロックは24M/25Mであり、問題なく接続できます。

X-Fi改造基板はPCIE接続ですから、中に入れて直接マザーボードに刺すことも出来るのですが、HDMI接続基板との接続があるので、とりあえず延長用のケーブルを使い、写真のように繫いでいます。




内部に全て収めようとするとHDMI接続基板をどう固定するか工夫する必要がありそうです。またi2s接続用のケーブルをノイズのかたまりのパソコンの中に配置することになるので、悩ましいところです。
X-Fi改造基板はkomaさん、moctさんのところで動作確認されています。全てインテルアーキ対応のArchLinuxを使われているようです。詳細はkomaさんのサイトに記事がありますので、そちらを参照して下さい。

僕の方はとりあえずWindowsでの確認をしてみました。以下、そのご報告です。手間を省いて、moctさんに送ったメールをそのまま引用します。

Windowsでの動作確認、音出ししました。

素晴らしいですね。これは。Windowsでこれだけ実在感のある音は初めて聴きました。忘却の彼方ですが、JPLAY2台構成の音はこれに近かったかなと思います。しかし、こちらの方が切れ味や存在感では上だという気がします。
匹敵出来るのは最近公開されているAoE版のSMPDか、インテルアーキのlightMPD2台構成位ですかね。このあたりは好みの問題だと思いますが、音の実在感/鮮度だとこちらをとります。

音出しした環境はCPU i9-9900t、AsRockマザー、メモリ16GB、電源はSeasonicです。dacはもちろん逢瀬ak4499、hdmi接続です。
OSはWindows10です。音楽と映像専用のシステムですが、特別なチューニングはしていません。再生プレーヤはAlbumPlayerを使いました。

延長ケーブルを使い、PCIE接続して、電源を入れたら、ドライバなどは自動的に組み込まれ、AlbumPlayerのasioでドライバを選択したら、音は出ました。
サルでも出来るレベルでした。

多少、トラブったのはhdmi基板との接続でした。手持ちの二つの基板の中で、Combo384互換のものとはピンの太さが合わず、動作が不安定になることがある(ロックが頻繁に外れ、ロックのディスプレイがフラフラする)ため、以前使っていたコンパクトなものにつなぎ変えました。
こちらはピンの相性はよく、安定動作するので、こちらを使っていくつもりです。
音はCombo384互換の方が良いかという気がするので、ちょっと残念。どうするか考えます。

書き忘れがあったので追加した分です。

Windowsで再生した場合の再生周波数について。

Linuxの場合96KHz固定ということですが、Windowsの場合はドライバにより動作が異なります。
AlbumPlayerを使った場合、ドライバとしてはWindows標準のWaveOutドライバとASIO対応のCreative社製のドライバを選択できます。

再生周波数は
Windows標準のWaveOutドライバ : 88KHz固定
ASIO対応のCreative社製ドライバ :
元の音源が44KHz or 88KHzの場合 88KHz
元の音源が48KHz or 96KHzの場合 96KHz
となります。

また98KHz以上の音源(176KHz/192KHz)に関しては
Windows標準のWaveOutドライバ : 88Hz固定
ASIO対応のCreative社製ドライバ : 再生エラーとなる
となります。

つまり、WaveOutドライバでは全てが88KHz固定、ASIOドライバではオリジナルの音源が44/88なら88KHz、48/96なら96KHzで再生、それ以上の速さの周波数は再生エラーとなる。
これはLinuxとは異なる振る舞いなので興味深いです。
あとWaveOutドライバの音ははっきり言ってワンランク落ちます。Windows世間の標準からすれば十分に素晴らしい音だと思いますが、ASIOドライバの音を聴くと、使う気にはならない音です。

Windows/LinuixそれぞれOSとハードの振る舞いが異なるのは大変興味深いですね。
僕はASIOドライバの対応が一番音には良いのではないかなと思います。

更に追加がありました。

もう一つ。再生周波数で書くことを忘れていました。 DirectSoundドライバという設定も選択可能です。 この場合はそちらのLinuxでの試行と同じで全て96KHzとなります。 172/192KHzも再生可能で変換されて96KHzになります。 > 逢瀬DACの液晶表示とLinux上での表示は食い違う様です。 > 少なくてもmoctさん宅ではそうだったと思います。 > たぶんこれは例のクリスタルの問題と根っこは一緒な気がします。 僕の方はSMPDで裏をとっています。逢瀬の表示はSMPDに関していうと全て正しく表示され、こちらの認識通りです。従って、Windowsでは実際に WaveOutだと全て88KHzで、 DirectSoundだと全て96KHzで、 ASIOだと元の周波数の倍数の88K/96Hzで 再生されているようです。 というわけで謎は深まるばかり。どうなっているんでしょ。

前代未聞、画期的な取り組みをされた、お二人に感謝です。

上記、引用のメールに関連する画像を掲載します。
まず、ドライバの組み込み。



という具合にドライバは自動的にインストールされます。

次にAlbumPlayerのアウトプットの指定。



これもリストから指定するだけ。楽でした。


最後に年の瀬ですから、戯れ歌を一つ。

××ノ キツツキ キハ ツツカナイ
ウソヲ ツキツキ キヲ ツツク

××の部分は、××のキツツキがまたウソをツキ、名誉毀損だとかいって訴えられると困るので、伏せ字といたします。適当にご推察ください。

p.s. 一月ぶりの書き込みですね。ユニークな内容でないと、書く気が起こらないので、これからはこんなペースで進めます。よろしくお願いします。

(PC_Audio)   2020/12/28

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Album Player(4)


「五つの小」などという出来の悪いおやじギャグみたいなルールでしかこの危機は退治出来ないのですかね。結局、ワクチン以外の対策は思いつかないということなのかいな !!
中国を見習えとは言わないけれど、せめて台湾や韓国並の合理的な対策がなぜ打てないのだろうか。
「マスクを付けて静かに会食」なんて、一国の責任者が真っ先に言う事じゃないでしょ。あんた方の無為無策により、時間を無駄にしたから、危機が再発しようとしているのだろう。欧米よりはマシと考えているのかもしれないが、今まで状況は医療関係者のガンバリと国民の忍耐でもっているのだよ。勝手に Go to Trouble しておきながら、「ガマンの三連休、マスクをしたまま食事しろ」はないだろうと言いたいね。
全く、「この国がどうなるかは神のみぞ知る」だなぁ。後は、得意の神頼み。神風が拭くのを頼みにするしかないのかしら。

脱線はここまで。

前回、音楽データのディレクトリを選択する方法を次のように紹介しました。

画面中央に並んでいる操作ボタンの一番右側にある、オープンボタンを押すとこんな感じでディレクトリ構成が表示されます。あとはツリー構造に応じて、カーソルを動かし、ボタンを押し続けると、再生することが出来る曲名のファイルの表示に辿りつけます。

操作方法はシンプルなのですが、この「カーソルを動かし」という部分が、Web版ではあまりスムーズに出来ません。
カーソルが動くのではなく画面が全体としてスクロールするという感じの操作になりますので違和感があるのですよね。
このあたりはWindows版のコンソールでは普通に動きますので、プログラミングの問題だと思います。

また、Windows版、Linux版ともにGUIを使った場合は日本語の表示は乱れます。多分、ロシア語ではこういう問題は起きていないと思いますので、これは国際化が遅れているためでしょう。Windows版のコンソールでも同じです。もっとも、逆に、この問題はWebインタフェースを使えば、問題にはなりません。
という訳で、僕は、Linuxで使う時には、主にUPnP版を使っています。
Linux版の魅力はアプリケーションだけのアーカイブが公開されていて、インストールの仕方の解説(英文)があることでしょう。
最近のlinux版の音楽再生用システムはほとんどがイメージで提供され、基本的にはSDカードなりUSBメモリに書き込み、使用するという方法が普通です。 作者が意図した音質の維持するにはこの方法が良いわけです。ただ、自分の好みのディストリビューションを使って好きな形で使うという自由は無くなってしまいました。

例外がこのAlbumPlayerのアプリケーションアーカイブです。これを使えば、音が良いとされるArch Linux版なども自由に作り出すことが出来ます。リアルタイム版のArch Linuxを使って、誰かやりませんかね。

リアルタイム版のArch Linuxの構築に関しては、komaさんがピンクi2sブリッジカード(何のことだという方は掲示板をご覧ください)のためにやっていらっしゃっています。直近の情報についてはここにあります。多分このmpd等の設定という部分をAlbumPlayerに入れ換えれば、簡単に出来ると思います。
実は、komaさんに「試してみたら」という教唆煽動メールを送ったら、早速試されました。結果は彼の環境では、「やっぱり、MPDの方が良い」ということでした。
この結果はなかなか興味深いものだと思っています。

「Linux版のAlbumPlayerはラズパイなどのSOCでは効果的だが、インテルアーキテクチャアのハードではそれほどではないのではないか ?」という意見があります。僕はこの意見に賛成です。
みみず工房の掲示板へのkaamuraさんの紹介もrpi3での評価でした。僕はインテルハードで試してみましたが、結果はまあまあでした。その後、rpi4で試して、こちらはとても素晴らしいと思いました。
komaさんの結果を聞いて、このあたり僕の環境でも試してみるかなと思っています。

さて、Linux版のAlbumPlayerについてはここまで。次にWindows版についてご紹介します。
第1回目に書いたようにこちらの方がはるかに歴史があり、完成度も高いです。

使い方もこちらの方が簡単です。
ダウンロードしたファイルを解凍して、\AP2111_x64\APlayer.exeを起動するだけです。サルでもできるレベル。
起動したら表示パネル上で右クリックします。設定メニューが表示されます。



設定関連のすべての操作はここから選択出来るはずです。まず、Output mode…を使って、音源を指定しましょう。Select folderで音楽用フォルダーを指定できます。



音楽用フォルダーの選択はドラッグ&ドロップで行うことができます。エクスプローラーでnasフォルダーを開いておいて聞きたいCDをリッピングしたフォルダーをドラッグ&ドロップして、選択するという方法がとれますので、僕はこの方法でやっています。

画面中央したのCDのオープンボタンを使って、こんな感じでフォルダーを選択することも出来ます。




画面上部のフォルダーの選択ボックスを使って、フォルダーを選択することも出来ます。



よりどりみどり、いろいろな方法があり、選択は簡単ですね。
設定メニューの他の項目について。
「Interval between tracks…」、クリックするとこんな画面が表示されます。



トラックの間の空き時間を指定します。ディフォルトは0(空き時間無し)です。

「File formats…」、クリックするとこんな画面が表示されます。



こうやってみると、元に戻せるフォーマットが優先されていることが良く分かります。
CD、SACDのISOファイルから直接再生できるのは便利ですね。
「About file…」、クリックするとこんな画面が表示されます。



タグを編集出来そうな感じですが、更新してもUpdateボタンが押せないのですよね。何か設定があるのですかね。

最後にラジオの聞き方。「Select folder」でAPを置いたフォルダーを開きます。



「radio -> ジャンル」を指定します。こんな具合にジャンル内の設定されたラジオ局が聴けます。



多分、お好みのラジオ局も上記のフォルダー内に情報をセットすれば、追加出来るのではないかと思います。 また、AlbumPlayerはasio対応していますから、roon bridgeなどへの対応も簡単できるはずです。

(PC_Audio)   2020/11/21

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Album Player(3)


あんまり呆れたので、脱線でスタート。

往生際の悪い大統領ですね。こんな人物が世界の最強国を4年間も支配し、更に今回も半分近い支持を集めているというのは、不思議です。まあ、ベラルーシじゃないのだから、まさかひっくり返ることはないのだろうけど、ホワイトハウスであんな無残な会見をするとは。あの国はどうなっているのだろうか。
Chill Donald Chill. と孫のような娘にいわれているようじゃお終いです。トットと退場した方がいいのじゃないでしょうか。 脱線終わりです。

前回の音源の認識に続いて、音楽ファイルの認識のさせかたについて。
DLNA環境があるならば、一番簡単なのはUPnp/DLNAレンダラーとして動かすことです。
特に、x64版のTinyAP USB flash driveイメージを使う場合はこの方法をお勧めします。「何をバカなことを申す。軟弱者め。TinyCore版のAlbumPlayerはオンコアにして、ファイルを読み込んで、メモリ上で演奏させることに意味があるはずじゃ。自力でやってみせるぞ。」という方は、その通りだと思いますので、ご自由にどうぞ。TinyCoreを使って、ファイルデータを読み込み、結果をメモリ上に保存して、など容易に人を通さない関所がいくつも待ち構えているはずです。成功をお祈りいたします。

本題に戻して、UPnp/DLNAレンダラーの動かし方です。
イメージがYoctoapベースの場合はaprendererは自動的に起動されるようです。従って、何もする必要はありません。
piCoreAp/TinyApの場合、aprendererは自動起動されないようなので、管理画面からスタートさせる必要があります。管理画面のメニューにaprendererの開始/停止がありますので、これを使って開始/停止を行って下さい。



Webインターフェースでは、管理画面の起動は

ipアドレス:7780

です。コンソールモードの場合は右クリックでメニューが出ますので、そこから選択して下さい。

次に、内蔵/外付ディスクを使う方法をご紹介します。

ディスプレイが繋がっている環境であれば、Tiny、piCore、Yocto 全てのイメージで最初に再生画面が表示されるようです。内蔵のディスクはこの再生画面から指定することが出来ます。
問題はTinyとpiCoreの場合、ディスクの自動マウント機能が働かない場合があるらしいことです。この場合は自力でマウントする必要があります。
順番に説明します。
まず自動マウントされている場合。
起動終了後表示される再生画面です。



画面中央に並んでいる操作ボタンの一番右側にある、オープンボタンを押すとこんな感じでディレクトリ構成が表示されます。あとはツリー構造に応じて、カーソルを動かし、ボタンを押し続けると、再生することが出来る曲名のファイルの表示に辿りつけます。



操作ボタンの下の行の右端の「+-」ボタンはプレイリストを作成、削除のためのものです。試してみましたが、使い辛いですね。
その下の行の右端に、前回説明した設定用の歯車ボタンがあります。これは必ず使うことになりますので、必押し(変な日本語ですが)です。

ディスプレイが繫がっていない場合は、Webインターフェースで、再生操作画面を表示させる必要があります。起動の仕方は以下の通りです。

ipアドレス:7778

こんな画面が表示されます。後はディスプレイコンソールからの操作と同じです。
Tinyapの場合外付けディスクは以上の方法では上手くいきませんでした。その場合は、自力でマウントする必要があります。結果を保存するには、管理画面の「Update Flash Drive」機能を使えば、楽を出来る筈です。

piCoreAP/TinyAP管理画面




次に、nasを使う方法です。nasを組み込む操作が必要です。この方法がイメージのタイプ毎に異なるので、ややこしい。

まずYoctoAPの場合。管理画面のメニューに「Network Drives」というメニューがありますので、そこから選択します。

YoctoAP管理画面




こういう具合にイメージの種類毎に多少内容が変わります。「Network Drives」を選択するとこんな画面が表示されます。



既に登録済みの画面ですが、この画面で、削除であれば、DELで番号を指定、登録であれば、ADDで各項目を設定します。

  • cifs/nfsの指定
  • ipアドレス
  • サーバーのディレクトリ名(smb.confで指定した名前)
  • クライアント側のディレクトリ名(nasを指定)
  • cifs/nfs起動時のオプション(パスワードなど必要ならここで指定)


次にpiCoreの場合です。piCoreAP/TinyAP管理画面をご覧の通り、管理画面にはnas登録用のメニューがありません。
「あれれ、何で無いの。どうすればいいの。」となりますが、piCoreの場合は逃げ手があります(逆にインテル用のTinyAPの場合はその手が無いので、「自力でどうぞ。」となります)。


ipアドレス:80

とブラウザのアドレス入力ボックスにキーインして下さい。



ご覧の通りpiCorePlayerのトップ画面が表示されます。
「何だpiCoreAPってpiCorePlayerの squeezelite player をAlbumPlayerに入れ換えただけなものなのね。」と分かります。
であれば話は簡単、piCorePlayerと同じ方法でnasを登録することが出来ます。 LMSタブを使い、Setup Network Disk Mountセクションにnasの設定内容を入力します。



ついでなので、piCoreAPでSSHを有効にする方法。



  • TweaksタブのUser Commandsセクションに記載のある、「5:/usr/bin/pkill sshd」の部分を消去。save。
  • Main PageタブのBackupボタンで変更を保存。
  • Rebootボタンで再起動。
  • ユーザー名:tc、パスワード:piCoreでSSHログイン。

以上の情報はkaamuraさんに教えてもらいました。ありがとうございました。

(PC_Audio)   2020/11/07

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Album Player(2)


街に出たので、有機ELテレビをチェックしようとビックカメラに寄ってみました。 最近の家電量販店は家電ではなく、酒とドラッグ用品がメインになっていますね。駅から出たまま入れるフロアーはこの二つが店の前の方にあり、テレビは奥にヒッソッリ(?)と置かれていました。「有機にあらざればテレビにあらず」という感じですね。70インチだの100インチだの、こんなのバカでかいの、どうやって部屋に入れるのだろうかというテレビがぞろぞろ並ぶ。凄いですね。勉強になりました。

5Gが開始され、iphoneも対応したようです。多分、4Kとか8Kという画面はこういう技術を前提にしているのでしょうね。『「ベルリンフィルの演奏会。オンライン録画で、コパンチンスカヤが赤いサンダルを脱ぎ捨てて、シェーンベルクのバイオリン協奏曲をリアルに演奏する」のを体感するには、良さそうだなぁ。』と考えながら、店を出ました。
しかし、古の古代(まだパソコンも、インタネットも無かった頃^^;;;)、1200BPSで通信し、タイプライターに一行80文字/秒(当然アルファベットだけです)で印刷していた時代を知る人間には、5G&4K/8Kという世界はまるで別世界。「付き合うのは大変だなぁ」と思いました。
やっぱりスコアを見ながら、どこでコパチンスカヤがサンダルを脱ぎ捨てたか推測しているのが楽しいのじゃないだろうか。どうせ演奏会では、よほど前で聴かないと、そんなの見えやしないのだから。
多分、5G&4K/8Kの世界はポストコロナの新しい試聴体験を味わうということなのでしょう。どこまで付き合えるか、やってみるかなぁ。

雑談はここまで。

下の画面はLinux版のAlbum Player操作画面です。Winows版とは画面下部が多少異なります。



Windowsであれば、Album Playerのアーカイブを解凍して、exeファイル起動すれば、操作画面に辿り着けます。しかし、Linux版では、ノウハウを知らないと、この操作画面に辿り着くまでに、長い長い道のりが待ち受けています。理由はLinux版は一つでないことです。

Album Playerの対応するハード種類は11機種あります。よりどりみどりですね。どのハードかについては前回の記事を参照して下さい。
これだけ多機種のサポートを可能にしたのはYoctoという組み込み用のLinuxシステムを効率的に生成する仕組みを使っているからでしょう。
同じような手法で多くのハードをサポートしている日本のLinux用音楽再生ソフトがあります。lightMPDです。lightMPDはBBB-black/green、Cubox、同i4pro、Wandboard Quad、Pine64、RaspberryPI-2b/3b、同4、APU、x86/68というところ。BuildRootというシステムを使って、多機種の対応を行っています。
日本とロシア、組み込みシステム対応という考え方で、同じようなアプローチが取られたというのは興味深いですね。開発時期はlightMPDの方が早いですから、後からロシアが追っかけてきたということになります。

Yoctoご本家のサイトはこちら。日本語の情報でお勧めは以下の通り。

「Yoctoって何なの ?」という方には、下から順にお勧めです。

このYoctoを使ったということが、Linux版Album Player の音の良さと操作性を支えていると思います。
音の良さについては、Linuxによるコンンパクトな音楽再生システムを構成出来るわけですから、それ以上の説明は不要でしょう。操作性に関しては、Windowsから引き継いだシンプルな操作画面と操作方法を必要最低限のLinuxパッケージにより実現しています。これは音質の改善にも寄与していると思います。

長い道のりでしたが、ようやく、どうやってAlbumPlayerを使うかという説明を開始できるところに辿り着きました。しかし、ここからも長いのですよね。

Image of bootable SD card Yoctoap / Image of bootable USB flash drive のSDカード、USBメモリへの書き込みにはRufusを使うのがお勧めです。フォーラムへの書き込みではRufusが推奨されています。マニュアルにあるRufusを使った書き込みの注意事項です。和訳すると意味不明になるので、英訳を引用します。

Writing a USB stick

A flash drive of 1GB or larger is suitable for use.You should write the assembly to a USB flash drive using the free Rufus program:
https://rufus.akeo.ie/?locale=ru_RU
The program has a portable version that works without installation.
The recording options you choose depend on the motherboard you are using.
If your motherboard is old or supports booting in BIOS mode, you canburn using Rufus default settings with MBR partition scheme. Additionally you should enable the "Fix for old BIOS" option. If the motherboard is designed to boot in UEFI mode, change in the settings Rufus GPT partitioning scheme.
The rest of the settings, including the choice of the FAT32 file system, should not be changed.
Select the device for recording in the top line of the program panel. Then pressthe SELECT button on the second line and select the tinyap.iso file.After pressing the "Start" button , the flash drive will be recorded.

マザーボードがUEFI対応しているかどうかで対応が変わります。非常に丁寧な解説です。ロシアの人は幸せですね。

次に起動です。
パソコンにディスプレイが繋がっていれば、起動完了後、GUIの操作画面が表示されるはずです。ラズパイなどのSoCの場合、ディスプレイレスの運用が一般的かと思います。この場合はWebインターフェースで対応することになります。起動したAlbum Playerシステムのipアドレスを知る必要があります。実はこれがAlbumPlayerをSoCで使う時の最初の関門なのですよね。

以前、GentooPlayerの紹介でAdvanced IpScannerを使ったipアドレスの取得方法を解説しましたので、ここでは、リアライズ社のNetEnum 5を使った例を説明しましょう。
NetEnumを起動し、画面上左端の「検索」というWindowsタグをクリックすると、下記の画面が表示されます。



ここで検索条件を設定するわけです。通常はディフォルトのままで、問題はありません。画面右下の検索ボタンをクリックします。結果が下のように表示されます。



ご覧のようにホスト名、ユーザ名が表示されないipヲドレスが存在します。Album Playerの場合このホスト名、ユーザ名が表示されないipアドレスになるようです。従って、この場合、一番下のものがそれに該当するので、このアドレスを使えば良いということになります。もちろんMACアドレスを使えば一発で分かるのですが、その為にはSoCをlinuxで立ち上げる別のシステムが必要ということになります。
この辺りはipスキャナーを使っても同じことですので、無責任ですが、いろいろやってみるしかないですね。

さて、艱難辛苦、なんとかipアドレスを見つけることが出来ました。
このipアドレスをブラウザから入力して、AlbumPlayerと繫ぐ方法ですが、ipアドレスの後ろにポート番号を付けて指定します。指定方法は以下の通りです。

ipアドレス:7778   ->  プレーヤ操作画面
ipアドレス:7779   ->  UPnP/DLNA接続設定画面
ipアドレス:7780   ->  管理画面

「ポート番号って何 ?」という方はここを参照して下さい。

ここまで到達すれば、あと一息です。音源を設定しましょう。操作画面を表示させます。画面最下段右にある歯車ボタンが設定用のボタンです。これをクリックします。こんな画面が表示されるはずです。



画面上部右端のCardというタグをクリックします。



Availableボックスに認識された音源が表示されます。使用する音源の番号をSelect Cardボックスに入力してapplyをクリック。その後rerunさせれば、操作画面に戻れます。
使いたい音源がSelect Cardボックスに表示されない場合はAlbumPlayerのディフォルトのモジュールとして音源に対応するドライバが登録されていないためだと思われます。後は自力で何とかするか、ロシア語のフォーラムにいらっしゃるイゴールさんにお願いするしかありません。幸運を祈ります。
まあ、諦めてWindowsで使うというのが妥当な選択だと思います。
長くなったので、操作の途中ですが、以降は次回。

(PC_Audio)   2020/10/25

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Album Player(1)


今回の記事は掲示板のこのスレッドの情報によります。このプログラムはkaamuraさんに存在を教えてもらいました。kaamuraさんには大感謝です。ネタに困った時の掲示板頼みです(^^;;;。

どこにでもありそうな名前のロシア製の音楽再生プログラムです。
実際、『Album Player』でグーグル検索すると、同じ名前の WindowsのJukeBox型のメディアプレーヤが最初に引っ掛かって、このプログラムのご本家のサイトはWindows版が3番目に出てきます。残念ながらLinux版は出てきません。3番目に出てくるWindows版のトップページの最後の部分にLinux版へのLinkがありますので、ようやく辿り着けます
日本語ではこのプログラムへの情報はまったくなく、『Album Player 音楽』で検索しても、出てくるのは他の情報ばかりですね。海外でも同じようなもので、英語でこのプログラムに関する情報はご本家のサイトを除くとほとんどありません。オーディオ関連のフォーラムでも、同じよう状況で、御三家 diyAudio、ComputerAudiophile、Head-Fi でこのソフトに関連するスレッドは存在しないようです。

このプログラムの作者はIgor Antonovというロシアの方です。ご本家のサイトに英語版と同じ内容のロシア語のページがあります。内容は同じですが、多分こちらがメインなのでしょう。
これらのサイトの情報は簡単なプログラムの紹介とダウンロードリンクだけです。 Linux版ロシア語のマニュアルの最後のページに、このプログラムに関連するフォーラムが三つ紹介されています。

ロシア語でもコンピューターオーディオ関連の情報のやりとりをするフォーラムが三種類もあるとはビックリしました。 真ん中のスレッドが一番古いようですが、どのスレッドも同じ時期に開始され、現時点でもアクティブというのが凄いですね。投稿数もどれも大変な数(年間数百から数千)で、どれもが現時点でアクティブです。日本でも、SMPDやlightMPDのフォーラムは結構賑わっていますが、こんな数の投稿数はないでしょう。

これらのスレッドの立ち上げ時期でお分かりのようにこのプログラムは2011年3月から5月に開発が開始されています。まだ、パソコンで音楽を聞くというスタイルが始まったばかりのころですから、随分早い時期から存在していたのですね。



これがWindows版の操作画面です。クラッシックなスタイル。開発時期の古さが滲み出ています。掲示板のやりとりでtairyuさんが

そのデザインや音の傾向は、かつての、音質重視に特化した、いくつかのWindows版音楽再生ソフトウェアを彷彿とさせるものがありますね。

と書いていらっしいますが、まさにその通り。もう名前も忘れてしまいましたが、LilieとかWINAMPとか、今は亡きプレーヤの操作画面と良く似ています。CDなんて、既に無くなりつつあるハードの操作ボタンを使って、操作をさせるというところが古い。

僕はそんなに古くからあるソフトだと知らなかったので、てっきりLinux版のみソフトだと最初は思っていました。
フォーラムをチェックして、10年前に開発されたソフトだと知り、更に、始まりはWindowsソフトだと分かって、納得しました。当時、linuxで音楽を再生するというとVoyae MPD位でしたから。linuxではなく、Windowsのソフトとしてデビューしたというのは当然でしょう。

僕のサイトの「玄柴MPD開発日記(1)」という記事を掲載したのが、2011年4月です。グローバルに見ても、この頃が、SoC+linuxを使って、音楽を再生しようという試みが始まったばかりのころだと思います。その時期に、Album PlayerはWindowsで動く高音質指向の音楽プレーヤとしてスタートしたというわけです。

脱線します。玄柴MPDシステムで遊んでいたのは2011年3月でした。東日本大震災の直後で、福島の原発がどうなるか大騒ぎしていたタイミングです。リンク先の記事もその記述があります。今のコロナといっしょですね。日本を揺るがす危機。当時は民主、今は自民ですが、対応はまったく変わっていない。真実の隠蔽、無計画、行き当たりバッタリの決定、でも悪運強く何とかギリギリのところでしのぐ。とんでもない大統領が暴走する某国とは随分違うなぁ。当時は某国もしっかりしていたなぁと感嘆。脱線終わりです。

Album Playerの作者グレゴリーが、上記のdoctorhead.ru フォーラムで自作ソフトを紹介している言葉です。

このプレーヤーは音のために作られたので、プログラムのインターフェースは控えめです。CPlayを競合他社と考えてください。しかし、それは写真を示しています。プレーヤーは、フォーマットデコーダーから出力プラグインへの直接出力を実装します。つまり、プレーヤー自体に処理がまったくありません。一般のプレイヤーの間でカードを使ってプレイしたとき、サウンドにアナログは見つかりませんでした。ロスレスフォーマット、MP3、CDA、MP3、MP4、OGG、MPC、OPUS、SACD、DVD-Aがサポートされています。

グーグル翻訳なので、変な日本語になりますが、高音質プレーヤ指向の宣言であるようです。もう一つ二番目のiXBTの開始メッセージも引用しましょう。

プレーヤーはmp3、ape、flac、wv形式を再生し、.cueファイルを処理し、wvに埋め込まれますプレイリスト。ASIOおよびダイレクトサウンドインターフェイスを介したサポートされた出力。
私の意見(または噂)では、プレーヤーはfoobar、winamp、xmplay、AIMP2、wmplayerよりも優れたプレイをします。この効果は、オーディオストリームがオーディオ形式のデコーダーから直接出力に送信されるという事実によって実現されます。他のプレイヤーは通常、ある種の内部サウンド処理を行います。

両方合せると作者の狙いは明確です。

  • ①Windows下で最高音質を狙う。
  • ②出力をそのまま加工せず直接音源に送り出す。
  • ③このためASIOやカーネルストリームに対応している。

この時期に SACD、DVD-Aに対応していたというのは凄いですね。
それぞれのスレッド(フォーラム)では公開直後、ロシアのオーディオマニアが集まり、侃々諤々の議論をしています。面白いですよ。グーグル翻訳ではありますが、雰囲気は分かります。

このソフトのLinux対応はコンソールバージョンが2017年5月7日にGUIバージョンが2017年7月20日に公開されています。Windows版が公開されてから6年後ですから、随分間が空いています。そして、イメージファイルとしては、更に一年後の2018年7月にTiny Core 64ビットx68対応のダイレクトに起動可能なisoファイルの版が、10月にはRaspberryPI3などの機種をターゲットとしたARMv8対応のiso版が公開されています。つまりlinux版は比較的最近公開が開始されたということになります。

商用ソフトを含めて、最初にLinuxやMACで開発され、後からWindows展開されるというのはよくあるパターンですが、その逆は珍しいですね。またLinux環境の方が音楽再生に向いているというのは随分以前(2013年くらい)から知られていたことですから、このソフトのlinux展開はかなり遅く始まったということになります。この辺りは、「ロシアで開発されたソフトだから」という事情でもあるのでしょうか。ワンテンポ遅れるという意味で。邪推かな(^^;;;。

日本で殆ど誰も使っていないソフト。グローバルに見ても知名度は低い。ロシアだけで大繁盛。
こうなると、初物買いの大好きなみみず工房ですから、断然やる気になるのですよね(^^;;;。勿論、実際に聴いてみたらとても音が良いプレーヤだからというのが、とりあげる最大の理由です。

Album PlayerのLinux版ですが、様々なハードに対応しています。

Image of bootable USB flash drive TinyAP x64 (Linux PC)
Image of bootable SD card piCoreAP 6.1 (Raspberry Pi  ZeroW/2/3/3b+/4)
Image of bootable USB flash drive Yoctoap 64-bit (Linux PC)
Image of bootable USB flash drive Yoctoap 32-bit (Linux PC)
Image of bootable SD card Yoctoap (Raspberry Pi  2/3/3b+)
Image of bootable SD card Yoctoap (Raspberry Pi  4)
Image of bootable SD card Yoctoap (Raspberry Pi  ZeroW)
Image of bootable SD card Yoctoap (Raspberry Pi  CM3)
Image of bootable SD card Yoctoap (Odroid  C2)
Image of bootable SD card Yoctoap (Odroid  XU3)
Image of bootable SD card Yoctoap (BeagleBone  Black/Green)
Image of bootable SD card Yoctoap (Cubieboard2)
Image of bootable SD card Yoctoap (Nanopi Neo2)

Linux版のトップページに公開されているイメージファイルの一覧です。これで対応しているハードの種類もわかります。 この他にintel/amd対応のアプリとarm/arm64対応のアプリが公開されています。

x86 (32-bit):    Album Player 2.07    UPnP/DLNA Renderer    Console Album Player
x64 (64-bit):    Album Player 2.07    UPnP/DLNA Renderer    Console Album Player
arm v6/v7/v8 (32-bit):    Album Player 2.07    UPnP/DLNA Renderer    Console Album Player
arm64 (64-bit):    Album Player 2.07    UPnP/DLNA Renderer    Console Album Player

凄い数ですね。「維持、管理するのも大変じゃないか」と心配したくなるほどです。
arm系ハードはRaspberry Piが2/3/3b+、4、ZeroW、CM3と4種類を完全に網羅。OdroidもC2、XU3。その他にBeagleBone、Cubieboard2、Nanopi Neo2も対応。最近開発されたハードに関してはをほぼ完全にカバーしているのではないでしょうか。Cuboxがないけど、これはCuboxは僕が広めたので、日本だけでしか一般的では無いということなのでしょう。
まあカバーされていないハードもアプリを使えば、自力で組み込むことは出来るはずです。apu対応のarch linux版なんていうのも、面白そうですね。誰かやりませんか。

まだ、肝心の使い方の説明に入っていないのですが、長くなったので、今回はここまで。

(PC_Audio)   2020/10/15

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