GigaStudioって何ですか

GigaStudioの紹介

ここのところ、何をやっているかというと、GigaStudioというソフトにハマっています。これ、Csoundの情報を捜して、ウェブサーフしていて、見つけたのですが、いわゆるソフトサンプラです。

In 4port/64MIDI Ch、160音同時発音(!)、Out 24Bit/96MHz 32WAVE Ch。Windows用ソフトですが、レイテンシは10ms以下(!)。
HDからリアルタイムに波形を呼び出すという方式をとっていて、サンプル容量に制限がなく、多チャネルでいくらでも高品質な音を出せるというのが特長。
サンプルファイルはgigという専用フォーマットですが、コンバータを使えば、AKAI、Roland、EMU、sf2などのサンプルを変換することができます。
一つのパッチの中でサンプルはヴェロシティやccを使って、自在に切り換え可能。設定はGSEditというエディタで編集可能。当然、エンヴェロープやLFOなどの操作もできます。

リバーブ、コーラス、イコライザなどのイフェクトを内蔵。これもコンソール画面からいくらでも編集できます。
オーディオカードとはgifという専用のインタフェースのインタフェースで接続。プロ用のオーディオカードだと、だいたいはサポートしています。あと、SB LiveもDirectSound経由で接続できます。
価格はアメリカのオンラインショップで買うと、500ドル弱(!)。GigaPianoという600MB(!)位のピアノサンプルが付いてきます。

という仕様。凄いでしょ。ハリウッドの映画音楽作家達が、ハードサンプラを捨てて、雪崩をうってこっちに流れているみたいです。オーケストラやるのにも良さそうです。このソフト、日本ではほとんど知られてないみたいですが、欧米ではGigaSampler用のフォーラムがいくつかあって、活発なやりとりがされています。

だだ、このソフト、仕様通りちゃんと鳴らすには、最新のハイエンドのハードが必要ですし、ハード、OSをカリカリにチューンナップする必要があって、結構、大変です。去年(2000年)の暮れに届いて、やっと160音同時発音させても、ノイズが出ないところまでたどり着きました。だから、まだ、使い方はよく分からないという状況(^^;;;。

GStの特長

ソフトサンプラが従来のハードサンプラと比較して強いのは、パソコンの中で完結した形で全てのコントロールができる点でしょう。

他のソフトサンプラと比較して、Gigaの強みは、ディスクベースなので、サンプルの容量に制限がない点だと思います。これを活かしたクラッシク向きの凄いサンプルがいろいろ登場していますので、そういう面ではベストチョイスでしょう。

GStの入出力

パソコン中にの音源が入っているという感じです。仮想のMIDI INを持っていて、シーケンサはCakewalkでも、Logicでも、Cubaseでも、好きなものが使えます(内蔵はしていません)。
Outputはデジタル出力を適当なオーディオカードに出すという方式です。出力形式は専用のgif又はDirectSoundフォーマット。従って、どちらかに対応したサウンドカードまたはオーディオ・カードが必要です。欧米じゃ、Gigaはメイジャーですから、たいていオーデオカードは対応しています。あと、DirectSoundフォーマットに関しては、ハードウェアレベルでの対応が必要らしいので、結局、SBLiveだけということになります。

他のソフトサンプラとの比較

一応、Windowsで動く他のサンプラとは比較したのですが、これが一番いいかなという感じでした。同時発音数はダントツだし、使えそうなサンプルが一杯あるし、なによりも、ディスクベースなので、サンプルに容量の制限がないというのが可能性が大きいなと思いました。ユーザインタフェース、イフェクトの種類、サンプルの編集機能なんかについては他のソフトとどっこいどっこいらしいです。
ただ、試してみるかなという気になったのは、上記のフォーラムをのぞいていて、クラシック音楽好きが集まっていると分かったからです。

MACユーザもいまして、シーケンサはMACで動かして、WindowsはGigaStudio専用にするという使い方をしているみたいです。
まあ、このソフト、猛烈にOSのリソースを消費しますので、Windowsユーザでも同じような使い方をしないと、まともには動きません。レイテンシを小さくするためにOSの内部に入り込んだ作りをしているみたいで、だからMACには移植が出来ないということみたいです。

GStの買い方

僕の場合は、まだ日本で発売されていなかったので、サウンドオンラインというアメリカのウェブショプで買いました。
http://www.soundsonline.com/
GidaStudio166が500ドル、Waveterminaが270ドル位だったと思います。最近のDTM音源ではその位はするから、まあいいかなと。
同時発音数を要求しないならGigaSampler(64同時発音)という製品もあって、こっちは300ドル以下ですので、SBliveと組み合わせれば、比較的安価に構成することもできます。
GigaSampler+SBliveという組み合わせだと、50K円以下にできると思います。この組み合わせでは、ハードもそんな高性能を要求しないから、Celeronクラスで十分。室内楽レベルだと、これでいいかもしれませんね。
もっとも、これ以外に、やり出すと、サンプル代が山ほどかかるというのが問題点ではありますが(^^;;;。

いずれにしても、従来のDTM音源では不可能な世界を楽しめますので、パソコンを新しくされたら、お勧めします。

GS LEからのアップグレードの仕方

Nemesysのウェブサイトから出来ます。GStのアップグレード版って、どうも通常版と同じ。マニュアルがついてないだけということのようです。従ってインストールするには、前のGS LEをアンインストールする必要があります。

アメリカからの郵送には、送料の他に、後日、成田税関から関税を徴収されます。
電話番号は日本だから 081-3xx-xxx-xxxx と記入しておいた方がいいと思います。

それから、E-mailでクレジット番号を送るのがいやだったら、クレジット番号の欄(有効期限とか名義人も)を空欄にして、代わりに
I will send these by FAX.
と書いておいて、後で、空欄をうめた同じ内容のメールをプリントアウトしてファックスで送るという手もあります。
もっとも、この場合、相手のFAX番号を聞き出す必要があるかもしれないので、その場合は、
I would like to send these by FAX for my card security. Please tell me your FAX number.
とすればいいです。

英語のウェブサイト

http://www.nemesysmusic.com/
ソフトを開発した会社(NemeSys)のサイト
http://www.northernsounds.com/
http://www.soniccontrol.com/gigasampler/
この二つはユーザのフォーラムです。特に上のやつは非常に活発です。

GStの日本語のウェブサイト

ちょっと前のメッセージでGigaStudio/Samplerの日本語のウェブサイトが無いと書いたのですが、有りました。
http://gamelay.usami.com/~netboy/sound/gigasampler/
ここからGigaStudio/Samplerを発売している日本の会社や日本語の掲示板にも行けますのでお勧めです。

しかし、GStを買った時はまるで無かったのですが、半年もたたないうちに、随分変わりましたね。ただ、日本で、GSt160は10万円近くするのですね。アメリカの価格と比較すると、ちょっと高いなぁ。

日本のGSt開国状況(2001年6月)

で、今日、仲間の飲みに行こうという誘いを断り、秋葉原にGiga開国状況をチェックしに(^^;;;行ってまいりました。

凄いですねぇ。半年前にはソフトもサンプルも影も形もなかったのに、あれだけそろっているとは。しかし160の8万円は高いなぁ。オーディオカードもGiga対応のものがいろいろあるのに感心。これだと、アメリカのウェブショップで買う必要はなさそうですね。

GStのマニュアル

あと、前のメッセージに書き忘れましたが、Gigaの英語のマニュアルはよく書けていると思いますが、いわゆる入門編だけです。細かい話しになると、ヘルプを読まないとだめです。
なので、日本語版を買うとしたら、ヘルプが日本語化されているかどうか確認した方がいいです。日本語化されてないとしたら、あの価格は論外だと思います。

HALion

SteinbergがCubase用にHALion(これって「2001年宇宙の旅」のHALのもじりなのですかね)というプラグイン型のソフトサンプラを発売したようですね。Logic用のEXWとの違いはディスクベースということで、これで、GStと同じくいくらでも容量の大きいサンプルを使えるということなったらしい。あと、プラグイン一つが16MIDIチャネルに対応。最大256音同時発音可能。システムあたりは最大8プラグインまで接続可能。つまり、最大2048音同時発音で128MIDIチャネルまで使えるということらしい。凄いですねぇ。

で、いまこの話題で、Gigaのフォーラムでフレームが起きてて、なかなか面白いです。

「Gigaの" The Beginning of the End"だ」とか、「これでMacユーザは俗悪なWindows環境から開放される(^^;;;。神の救いだ」とか、「いや、そんなことはない。プラグイン型のサンプラなんて、Cubase側の処理でCPU性能を食われちゃうから、シンセのまねごとするにはいいけど、オーケスラなんかだと使い物にならないはず」とか、「Gigaフォーマットのサンプルをコンパージョンして使うのは、Gigaの築き上げてきた財産を奪う海賊行為だ。許せない」とか、「ディスク処理がCubaseのオーディオ処理とぶっかってしまうことになるから、不安定だろう」とか「だいたいCubaseなんて不安定で有名なソフトだ、駄目に決まっている」とか、「その通り。実際に使ってみたけど、不安定だ。10年早い」とか。喧々諤々。

こういう発言を読んでいると、「毛唐は怖い(^^;;;」というのを実感しますです(^^;;;。お暇な方はどうぞ。

http://www.northernsounds.com/ubb/NonCGI/Forum2/HTML/001436.html

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