日本のオペラとブロードウェイのミュージカル

RE:01461
SUB:RE^2:一柳のMOMO

けーざいさん、山本さん。こんにちは。

||   さきほどNHK3chで一柳さんのオペラ『モモ』の放映
|
|気にはなっていたのですが・・・ちらッとみたけどやめてしまった。
|音楽が(変な表現ですが)「意外にまとも」だなあとは思いましたが・・

僕は最後まで付き合いましたが、ちょっと期待はずれでしたね。
確かに、「まったくまとも」な音楽で、意外な部分がほとんどないのが残念であり
ました。

今時、日本で西欧流のオペラを作ったって仕方が無いんじゃないという気がするの
ですが、偏見かしら。

                                                        窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^4:一柳のMOMO

けーざいさん、こんにちは。

ブーレーズが「(時代遅れだから)全てのオペラ劇場を爆破しろ」といった話は有
名ですけど、にもかかわらず、ツィンマーマンとか、シュトックハウゼンとか、リ
ゲティとか、ベリオとか、皆、オペラを書いていますね。やっぱり劇場作品のイン
パクトの強さへの憧れがあるのかしら。

日本のオペラという場合、日本語という問題もありますね。ご指摘のように、どう
もオペラで日本語を西欧風に歌われると、違和感があるのですよね。歌曲とか合唱
だとそんなことはないのだけど。舞台と演技のせいですかね。

                                                        窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^4:一柳のMOMO

K&Aさん、こんにちは。

2年前に、ニューヨークに行った時、「ミス・サイゴン」(ベトナムを舞台した「
蝶々夫人」のミュージカル版です)を観て、とても感心しました。音楽単独での出
来はたいしたことないと思いますが、舞台にかけられると素晴らしい。音楽、ダン
ス、演出、演技が融合し、国家の消滅というベトナムの悲劇を見事に表現している
のが、とても印象に残りました。いっしょに行った相棒は、音楽はカラオケだけ、
酒とゴルフが趣味という男なのですが、「こういう作品を作れるアメリカって国は
凄いな」と感激していました。

その時、思ったのが、劇場作品が人に与える感動の強さと、どうして我々はこうい
う作品を持てないのかなということでした。確かに、能とか歌舞伎とかあるのです
が、明治以降の音楽劇作品でポピュラーなものといったら宝塚歌劇くらいですかね
。もうちょっとシリアスな音楽で、何とかならないものかと思います(宝塚ファン
の皆様ごめんなさい。別に悪いといっている訳じゃありません)。

ニューヨークのブロードウェーにはミュージカル小屋が乱立しているのですけど、
国の補助なんてないはずですね。大勢の人に感動を与える作品がロングランされ、
経済的に成立するという仕組みが確立しているわけでしょ。凄いなあと思います。

経済的な原理が働くという意味では、劇場は猥雑な世界なのかもしれませんね。ワ
グナーみたいに、国王をたらし込んで、理想の音楽劇場を作っちゃうという手口も
あるのだから、国を抱き込んで、日本のオペラの夢を実現するというのもアリだと
思います。国立劇場の建設予算はジェット戦闘機数台分でしょうから、海外の引っ
越し公演の拠点になったとしても、それなりの経済的効用はあるかもしれません。

ただ、問題なのは、K&Aさんがおっしゃるように、本当に人に感動を与える作品
を上演できる土壌が現在の日本にあるかということだと思います。今の日本の状況
ではオペラを作曲したり、上演したりすることは確かに「裸の王様」でしょうね。

ただ、劇場作品の与えるインパクトの強さの魔力ってあると思います。そういう魔
力に憑かれている人達のなかから、新しい劇場作品が生まれてくるのでしょうね。
どうすれば、王様に新しい服を着せられるか、まだ、十分な解は見つからないよう
ですが。

                                                        窪田 洋(TBE00266)