難解な音楽について

SUB:RE^2:re^4:現代音楽ねぇ… (^^;

K&Aさん、こんにちは。

同じく、立花隆ですけど(出典も同じ『「知」のソフトウェア』)、

「トライするなら、難解な書がよい。しかし、難解な書であればなんでもよいとい
うものでもない。定評ある古典的名著で、難解の世評が高いものがよい。というの
は、世の中の単に難解という世評だけの諸があまりに多いからだ。そういう書を読
み解こうとして脂汗を流してみても、精神集中の訓練などにまったく役に立たない
ばかりか、書き手の頭に合わせて、自分の頭も悪くしてしまうのがオチである。そ
ういう”難解なだけの難解な書”はいずれ自然淘汰されて消え去る運命にある。そ
れに対して、時の試練を経て生きのびた古典的難解の書には、脂汗を流すだけの価
値があるものなのだ。」

と言っていますね。このへんが現代作品理解の難しいところだと思います。

                   この会議室にアップするのは初めての   窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^8:現代音楽ねぇ… (^^;

K&Aさん、こんにちは。

|もう一カ所気に入ってるのは,KJ法をこてんぱんにやっつけてるところで,研修
|でKJ法をやらされて,なんと不自由な方法だと思っていた私は喝采を叫んだので
|した(笑)

あのころの立花はほんとに冴えてましたね。僕が気に入ったのは「論駁」というタ
イトルのロッキード裁判批判に反論した本。渡部昇一、山本夏彦などのロッキード
裁判批判論者の詭弁を徹底的に論駁した、鮮やかな論理が印象的でした。
ところで、立花隆って、オーディオマニア&現代音楽好きで、吉原すみれさんの演
奏したCDを制作していますね。

|小難しい本が売れずに漫画が流行るのを嘆く人も多いですが,わかりやすくて面白
|い本が書けないのも悪いのですよね.漫画の表現はとっくに小説の表現を追い抜い
|ていってる部分もあるかもしれないし.

「ソフィーの世界」なんて哲学書(?)がベストセラーになる時代ですからね。

まあ、音楽の場合、難解な音楽でも、何度か聴き直すことによって、良さがわかる
というのがいいところだと思います。別に、現代作品に限らず、ベートーベンの後
期の弦楽4重奏曲とか、ブラームスの室内楽なんかも、そういう部分がありますよ
ね。
現代作品の場合、問題なのは、引用した立花隆のセリフにあるように、何度聴いて
も難解なだけの音楽で、頭(耳)を悪くしちゃうケースでしょうね。

                                                        窪田 洋(TBE00266)

ps. 春祭、聴きました。とてもいいですね。K&Aさんって、やっぱり上品な人だ
なと思いました(メシアンを聴いたときも、そう思ったのですけどね)。
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SUB:RE:古典の難解な音楽

K&Aさん、こんにちは。

|古典作品で難解なのって他に何がありますかね.ベートーヴェンの後期のピアノソ
|ナタも,結構苦手だったのですが,最近ちょっと聴く機会があって,わりと聞ける
|ようになっているので安心したりしました.
|あとは,ベルリオーズの幻想なんかは難解というより気が狂ってるし.バッハも
|ある意味では難解だろうし,ま,いろいろかなぁ.

僕もベートーヴェンの後期のピアノソナタは、昔、苦手だったのですが、最近は大
好きになりました。かえって、中期の仰々しい(ベートーベンさんごめんなさい)
ソナタを聴くとしらけてしまったりします。

このフォーラムに棲息する方々は別にして、一般にはバッハのかなり作品は結構難
解なのではないかと思います。家の息子はとんでもないバッハ狂いで(バッハの平
均律を聴きながら食事している)、親戚中から変だと評判です。

                                                        窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^3:古典の難解な音楽

UXKさん、こんにちは。

まあ、僕もバッハの音楽は難解だとは思わないのですが、音楽様式に対する慣れは
必要でしょうね。素晴らしい音楽の良いところは、難解(あら間違えた)、何回、
聴いても飽きない事。漱石の「坊っちゃん」を100回再読せよといわれても、ち
ょっとできそうもありませんが、バッハの音楽なら何百回繰り返し聴いても飽きる
ということはないでしょうから。

| 脱線ついでにもう一つ。私は、例えばピアノ演奏会で、バッハとモーツァルト(ベー
|トーベンでもショパンでも)の混在した曲目構成というものが信じられないのです。
|バッハならバッハだけを弾いて欲しい。今夜はバッハだけを聴かせるんだ!というなら
|理解できるのですが...(ショパンとリストなら何とも感じませんが)

同感です。モーツアルトとベートーベンなら(補完しあうので)許せるのですが、
バッハと組み合わせる作曲家は難しいですね。何でかなというのを説明するのは難
しいのですが、パッハだったらバッハで通して欲しいという気分になりますね。
もっとも、僕は、昔、高橋悠治がバッハとジョン・ケージの曲を交互に弾いた演奏
会を聴いて、とても感心したことがあるのですが、これは、僕の耳が、現代作品に
汚染されて、おかしくなっているためかもしれません。

|>>                            家の息子はとんでもないバッハ狂いで(バッハの平
|>>均律を聴きながら食事している)、親戚中から変だと評判です。
|
|  息子さんは正常です。キッパリ (^^)  

ありがとうございます。お医者様から正しい診断をいただいて、心強いです。実は
、明日、息子と、トレバーノ・ピノック指揮のイングリッシュ・コンサートの演奏
会を聴きに行く予定なのですが、これで安心して出かけられます。

                                                        窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^3:古典の難解な音楽

山本さん、こんにちは。

|ピアノソナタはどれも好きなのですが、シンフォニーはもうだめ。
|聴きすぎたんでしょうね。小学校ぐらいの時に。

僕の場合は中学生の時ですけど、症状は同じです。最近のブリュッヘンとかホグウ
ッドなど小編成の古楽アンサンブル演奏の場合はいいのですが、大オーケストラで
これでもかこれでもかというやつ、苦手ですね。

|(^^;) このあいだ亡父の本を整理してたら何とかいう人の音楽叢書
|第一巻 総論 みたいのがあって、そのなかで「自分にとってはバッハの音楽は
|全く意味をなさない。あってもなくてもいい。」という意味のことが書いてあ
|って、すごい音楽論 総論だなあとおもいました。(まだ物置においてあるかも)

今、書かれている多くの音楽書も、50年後に読み直してみるとおもしろいかもし
れませんね。まあ、「バッハがあってもなくてもいい」というのは、ちょっと極論
だと言う気はしますが、音楽の嗜好は、結構、時代の趣味を反映し、テクノロジに
依存すると思います。
僕がクラシック音楽を聴きはじめたころ、マーラーやブルックナーはけっしてメジ
ャーな作曲家じゃなかったのですが、LPレコード/CDが普及し、時間の長い曲
も手軽に聴けるようになったら、すっかりポピュラーな音楽になってしまいました
ものね。

            ベルリオーズもマーラーもブルックナーも苦手  窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^3:古典の難解な音楽
永田さん、こんにちは。

|私はバッハは好きですが、「オルガン・ミサ」とか「オルゲルビュヒライン」
|とかはどうも苦手です。

トリオ・ソナタとかトッカータ&フーガなんかはいいのですけどね。確かに純粋に宗
教的な作品はちょっと厳しいですかね。でも、声楽曲(ミサ、受難曲、カンタータ)
は大好きですね。


| 私は部屋の掃除をするときに平均律をBGMでかけるという妙な習慣があり
|ます。

雑念を払い、掃除に集中できそうで、いいアイディアですね。こんど、試してみよ
う。
ただ、平均律を聴きながら食事をするのは、おでんなどつついている時、味がおか
しくなりそうで、問題です。

                                                        窪田 洋(TBE00266)
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SUB:RE^5:古典の難解な音楽

Momoさん、こんにちは。

| 確かに「オルゲルビュヒライン」は弾いていて眠くなるものも多いです。某大学オル
|ガン科の入試課題がこの「オルゲル〜」1巻まるごと!何を弾くかは当日指定!という
|むちゃくちゃなときがありまして、受験生は居眠りしながらでもさらっていたという笑
|えない話があります。

うーむ。よくできた話ですね。「居眠りしながらでもさらっていた」という部分、
ほんとに同情しちゃいますね。

| でも中には良い曲もあるんです。もちろん私の主観ですが。
| (中略)
| は、良い曲で演奏会でもかけられることがありますので機会がありましたらお聴きに
|なってみてください。

ご教授、ありがとうございます。ヴァルヒャの演奏したレコードを持っているので
、早速、お勧めにしたがって、聴いてみます。

                                                         窪田 洋(TBE00266)